日本共産党

2003年6月19日(木)「しんぶん赤旗」

特措法案

イラクに「給油拠点」

自衛隊の活動判明 米軍戦闘支援も


 イラクの軍事占領を行う米英軍への支援を目的とするイラク特措法案で、政府が検討している自衛隊の活動の概要が十八日、明らかになりました。イラク国内に燃料提供のための拠点を設置し、陸上自衛隊が占領軍への給油を行うことなどが想定されています。また、米軍によるフセイン政権残存勢力の掃討作戦も支援対象となります。

 イラク特措法案は、「安全確保支援」として自衛隊による占領軍への軍事支援を規定。医療、輸送、保管、通信、建設、修理・整備、補給、消毒を挙げています。

 イラク特措法案を所管する内閣官房の担当者によると、補給では、テロ特措法に基づいて海上自衛隊がインド洋上で行っている給油活動と同様の活動を陸上で行い、「ガソリンスタンドのような形で給油拠点を設置し、各国軍隊に利用してもらう」としています。

 輸送では、航空自衛隊の大型輸送機C130を派遣し、占領軍の兵士や物資を輸送。特措法成立後、防衛庁がトルコやクウェートなど周辺国の調査を行った上で、イラク国内との往復地点を設定するとしています。

 また、戦闘で負傷した占領軍兵士の空輸も想定しています。海上輸送についても、ニーズ(必要)があった場合は、海上自衛隊艦船派遣を検討します。

 現在、米軍はバグダッドなど主要都市の治安維持活動のほか、「半島攻撃作戦」「砂漠のサソリ作戦」など、フセイン政権残存勢力の大規模掃討作戦も行っています。こうした戦闘行動への軍事支援は憲法違反の武力の行使そのものです。


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