日本共産党

2003年6月16日(月)「しんぶん赤旗」

占領・先制攻撃に反対

米・平和運動組織が新方針


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4月12日、ワシントンで開かれた反戦集会の参加者(遠藤誠二撮影)

 【ワシントン14日遠藤誠二】イラクへの軍事侵攻をめぐり、ベトナム侵略戦争以来といわれた反戦運動を盛り上げた米国の平和組織連合体は五月から六月にかけて全国大会を開催し、「戦闘終結」宣言後の新たな方針を決め、活動を広範に継続していくことを打ち出しました。

 最大規模の平和運動連合体である「平和と正義のための連合」(UFPJ)は六月六日から八日まで、シカゴで全国反戦・戦略計画会議を開催。三十八州から集まった三百五十人の代表は、(1)イラク、アフガニスタン、パレスチナでの占領に反対する(2)ブッシュ政権の先制攻撃政策と継続的な戦争政策に反対する(3)国内での抑圧に反対する―などの方針を決定しました。

 大会はまた、「国際ANSWER(戦争阻止と人種差別停止を今こそ)」や「戦争なしの勝利」、戦争に反対する米国労働者(USLAW)など他の連合体に、連合体間の連絡委員会設置をよびかけました。

 UFPJと国際ANSWERなどは、七月四日の独立記念日にあわせ、ブッシュ大統領が演説をするフィラデルフィアで大規模な反戦集会を計画しています。集会の名称は「国内、国外でのブッシュの戦争停止」、米国民と世界の人々にブッシュ政権の戦争はまだ終わっていないと訴える構えです。

 五月三十一日にワシントンで開かれたUFPJ主催の集会には約二千人が参加。会場のキリスト教会は、立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。

 UFPJ代表の一人は、「イラクへの軍事侵略は終結したが、われわれの活動は終わったわけではない。イラク戦争のことだけを言うのでなく、米国政府の外交政策、国内での市民権侵害に反対していく」と参加者に呼びかけました。

 UFPJや国際ANSWERなど主要連合体が取り組んだ反戦集会は、一月十八日、二月十五―十六日、三月二十二日とほぼ一カ月ごとに三十万から五十万人の参加で成功を収め、欧州や全世界の行事とあわせて、戦争反対の国際世論を広げました。


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