日本共産党

2003年6月13日(金)「しんぶん赤旗」

大量破壊兵器の情報操作疑惑

米上院、来週から公聴会

ブッシュ政権に批判高まる


 【ワシントン11日浜谷浩司】米国がイラク戦争の口実とした大量破壊兵器が依然として発見されていない問題で、米上院情報特別委員会は十一日、来週から公聴会を非公開で開くことを決めました。上院軍事委員会でも審査の動きが出ています。

 この問題をめぐっては、ブッシュ政権が戦争正当化のために、大量破壊兵器に関する情報をでっちあげたり、情報当局の意図に反して断定的に公表するなどして、内外の世論を操作した疑いが強まっています。

 両院で多数を占める与党・共和党は、この問題での議会調査を通常の扱いの範囲にとどめようとし、野党・民主党側の本格的な調査要求を、次の選挙をにらんだ党略的なものだとして、強く拒否しています。

 しかし、ブッシュ政権に対する批判が高まる中で、共和党も放置できない状況に追い込まれています。政権側は世論操作の疑いを否定し、責任を回避していますが、説明責任をめぐっては「(大統領)選挙の争点になりかねない」(ワシントン・ポスト紙電子版十一日)との指摘も出ています。

 民主党議員らは共和党の対応を「まったく不適切だ」(ロックフェラー上院議員)と厳しく批判、事態の推移によっては調査が拡大される可能性もあります。民主党有力議員のレビン上院議員は、軍事政策のもととなる情報を信頼できるかが問われているとし、「政権の政策を推進するため」に、情報に尾ひれがついたり、ゆがめられたりしていないことを「確認しなければならない」と主張しています。


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