日本共産党

2003年6月10日(火)「しんぶん赤旗」

ダスキン事件めぐり家宅捜索

埼玉県知事長女の会社

妻、二女も役員だった


 ダスキン元会長をめぐる特別背任事件に関連して東京地検特捜部から家宅捜索を受けた土屋義彦埼玉県知事(77)の長女(53)の会社には、知事の妻や二女(現自民党衆院議員)も役員に就任するなど、まさに「土屋ファミリー企業」だったことが本紙の調べなどでわかりました。

 土屋知事の長女、桃子氏が社長を務めていたのはコンサルタント会社「ピーチ」、デザイン会社の「プラス・エム」、制作企画会社の「プラス・ティー」、印刷会社の「プラス・オー」。

 このうち「ピーチ」については、ダスキン側から不明朗な形で約千五十万円が渡っていたことが東京地検特捜部の捜査で判明。他の三社も家宅捜索を受けています。

 「ピーチ」は一九七八年八月、埼玉県春日部市で設立。所在地は八回の移転を経て、九二年からは東京都港区にある長女の現在の自宅マンションに。当時から現在までの法人登記を調べると、役員には長女だけではなく、土屋知事の妻や、二女の土屋品子氏(現衆院議員)の名前も登場。妻と二女は一九九五年三月まで取締役でした。

 長女は昨年四月に「ピーチ」の役員を退任しましたが、退任を登記したのは退任日から約十カ月も後の今年二月。所在地を移転登記したのは三月。移転先は知事後援企業で、ダスキンとも長年取引がある埼玉県吉川市の運送会社でした。この時期は、元社長が逮捕されたデザイン会社「スパイス」との取引にからみ、ダスキンが税務調査を受けたことが報じられていました。

 長女は現在も「プラス・エム」「プラス・ティー」「プラス・オー」三社の代表取締役に就任しています。

 三社は八七年から八八年にかけて次々に設立され、このうち「プラス・ティー」の取締役には過去に妻と二女の名前があります。また、「プラス・エム」には、妻が設立当初(八七年)から九五年二月まで役員に就任していました。

 「プラス・ティー」をめぐっては、土屋氏が埼玉県知事に就任後の九四年、同社発行の「美術ダイアリー」を知事の元秘書や私設秘書らの仲介で埼玉県内の建設業者らに大量に販売していた問題が一部報道で発覚しました。このとき土屋知事は「反省すべき」といい、「娘にも注意しなければならないと思う」とのべていました。


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