日本共産党

2003年5月27日(火)「しんぶん赤旗」

草の根から有事法制反対

口閉じると恐ろしいことに/平和な社会子どもに残したい/憲法を読む運動を

井の頭アピールに賛同次々 三鷹


 イラク戦争や有事法制など、平和への危機が深まる中、三鷹市井の頭地域の住民が中心となって草の根から平和の声を上げる、「井の頭アピール」運動が注目を集めています。

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イラク戦争反対の手作りポスターを手に語る神田さん=三鷹市

 「『武力行使』を禁じ、紛争の平和的解決をうたった日本国憲法をもつ私たちは、生命を尊び、アジアの友人たちを失うことのないよう、イラク攻撃の即時中止を求め、戦争国家づくりの有事立法の廃案を強く求めます」。五月にまとめた「井の頭アピール」の一文です。

若い母親、青年画家ら声寄せる

 同アピールは、昨年七月の「有事法制反対井の頭アピール」、同十月の「イラク攻撃・アフガン空爆反対、有事法制反対井の頭アピール」に次いで三回目。

 賛同者はビラを地域に配布するなどして募り、一回目の八十九人から、百三十四人へと着実に広がっています。その職業も、商店主、主婦、画家、音楽家、デザイナー、憲法学者、弁護士など多彩です。日本共産党の大城美幸市議のほか、民主党や無所属の市議も名を連ねています。

 賛同者の中には、小さい子を持つ母親や主婦など、女性が多いのが特徴です。「子どもたちのために、この法律(有事法案)だけはどうしても通してほしくありません。どうしたらよいか分からず、街頭で署名してきましたが、みんなでできることがあれば、ぜひ声をあげていきたいです」という声も寄せられています。若い人からは、電子メールで賛同の声が寄せられています。(別項参照)

運動の継続が大事なときに

 アピールを呼びかけたのは、井の頭に在住する旅行作家の前田吉春、絵本作家のまついのりこ、弁護士の山本真一、音楽家の飛山宣雄、保育園園長の中村奉子、住民運動家の両角宗武、弁護士の神田高ら十氏。五丁目まである丁目を網羅しています。

 弁護士として沖縄米軍基地の問題などにかかわってきた神田さん(49)は、その中心となって頑張っています。

 神田さんが、地域で運動を起こすきっかけとなったのが、昨年一月にパキスタンにあるアフガン難民キャンプへの訪問でした。着の身着のままでアメリカ軍の空爆から逃げてきた子どもたち、「人間の尊厳を返してほしい」と訴えた女性との出会いは、戦争の非人道性を身をもって考えさせられたといいます。この時、神田さんが撮影した難民の子どもたちの写真を使った、イラク攻撃反対の手作りポスターが好評で、いまも街角のあちこちに張られています。

 神田さんは、「普段つながりがない人からも、ファクスや電子メールで賛同が寄せられ、反響の大きさに正直驚いています。何か行動したいと考えている人が、広がっているということだと思います。草の根の運動が本当に大事になっている。これから運動をどう継続していくかが課題ですね」と話しています。

賛同者から寄せられた声

 ○「備えあれば憂いなし」?日常の生活さえも不安にさせて「備え」もできないようなひどい政治のかじ取りをしている小泉首相に、こんな言葉を使う権利がありますか!

 ○イラク攻撃、有事法制には絶対反対です。いま口を閉じていると恐ろしいことになるのではと、切実に思います

 ○財産など何も子どもたちに残してやれない年金生活者の私に、唯一残してやれるのは、全世界に戦争がない平和な社会。その意味から、いま一番できることが、有事法制反対の井の頭アピールに賛同することです

 ○日本が盲目的にアメリカに追従するのではないことを、まずはっきり示す必要があると感じます。今回の戦争のさなかにみられた各政治家の対応を忘れず、これからの選挙にしっかり反映させていくことが、市民の義務だと思います

 ○日本国憲法前文と第9条を読む運動を起こしましょう。平和をつくり出す知恵がしっかり書かれています

 ○今回の戦争でも、犠牲になったのはやっぱり、子どもだとよく分かりました。あらゆる戦争に反対します

 ○もう一度、穴の開くほど日本国憲法を一字一句かみしめながら、戦争大好きな政治家さんたちに読んでいただきたいものです。有事法制反対! いかなる修正にも反対! 廃案あるのみ!


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