2003年5月15日(木)「しんぶん赤旗」
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四十二人が犠牲となった滋賀県信楽町での信楽高原鉄道とJR西日本の列車衝突事故犠牲者を追悼する十三回忌の法要が十四日、同町内でおこなわれました。十二年たって、やっと事故責任を認めたJR西日本は、法要を十年ぶりに高原鉄道と共催しました。
事故現場近くの記念碑前では、高原鉄道の井上春絹社長とJRの垣内剛社長が並んで献花し、遺族や関係者が焼香。また遺族らでつくる鉄道安全推進会議が「事故調査制度のさらなる充実発展と鉄道事故の根絶を祈念」すると彫り込んで建立した「安全の碑」を除幕しました。
遺族の会代表の吉崎俊三さん(69)は「肉親を失った悲しみは終わりがないが、裁判でJRの責任が認められ、国の航空・鉄道事故調査委員会が発足した。この十二年間、がむしゃらできた毎日だったが、一区切りついた」と話していました。
垣内JR社長は犠牲者と遺族に謝罪し、「鉄道の安全がいかに重要かを再認識し、そのために努力していきたい」とのべました。