日本共産党

2003年5月9日(金)「しんぶん赤旗」

有事法制の危険変えぬ修正最大限の知恵と力で廃案に

5・8代表者会議での 筆坂政策委員長の報告

(要旨)


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報告する筆坂秀世政策委員長=8日、全労連会館

 八日開かれた有事三法案の廃案をめざす全国代表者会議(全労連会館)での日本共産党の筆坂秀世政策委員長の情勢報告(要旨)は次の通りです。

 有事三法案をめぐっては、大変重大な局面を迎えています。民主党が自民党との修正協議に入りました。修正協議ということは、“合意すれば成立へ”ということが前提の協議ですから、きわめて緊迫した局面を迎えているといえます。同時に、もうどうにもならない悲観的な局面かといえば、そうではないと思います。

 昨年四月に有事三法案が国会に提出されました。しかし審議を通じて、法案の問題点が次々に明らかになり、党派を超えた阻止の運動が高揚するなかで一年以上阻止してきました。自民党など推進勢力にとっては大誤算でした。こういう大誤算をつくりだしてきたのがみなさんのたたかいであり、われわれの国会での追及でした。

 修正協議の動向ともかかわって重要なことは、民主党の修正によって、法案の危険性が変わるのかどうかという問題です。

 民主党はアメリカのイラク攻撃に反対しました。国連決議がないことが反対の最大の理由であり、「先制攻撃には反対」というのが公式の立場でした。

 しかし実際にアメリカは先制攻撃戦略をもち、イラク戦争でそれを実行することが証明されたわけです。問題は、そのとき日本が加わるかどうかです。民主党の修正案は、歯止めになるのかといえば、こうした先制攻撃の戦争に加わっていくという有事三法案の構造そのものは何ら変わらないことは明白です。民主党自身の国連憲章違反の先制攻撃には反対という立場にてらして大きな矛盾にならないのか。

 もう一つ大事な点があります。現に周辺事態法があるということです。

 周辺事態法というのは、日本が攻撃されていない「周辺事態」で、アメリカがおこなう戦争を自衛隊が海外にまで出ていって手伝うという法律です。ただし、周辺事態法では、自衛隊は“戦闘地域にはいきません。武力行使はしません”というのが建前でした。

 そのとき、有事法制があるとどうなるか。海外に出ている自衛隊の艦船などへの攻撃が「予測」されたり「おそれ」のある事態になれば、今度は逃げて帰らない。なぜなら自衛隊の艦船は「わが国」にあたるからです。ここで文字通りの武力攻撃に自衛隊が踏み出すことになるのです。

 民主党は、周辺事態法に反対しました。「専守防衛の原則に反する」というのが理由でした。周辺事態法をそのままにして、こんな修正で有事法案に賛成することは、民主党のこれまでの態度にてらして成り立つのか。

 この二つは、有事三法案の最大の問題であり、今後の国会論戦で徹底的にこの点を明らかにしていきたいと考えています。

 有事三法案反対のたたかいは、国際的意義を持ちます。日本国民の平和と権利を守るだけでなく、アメリカに先制攻撃される国があるわけで、それに協力する法律など絶対につくらせないというのは、日本国民の世界に対する責任です。

 憲法九条もアジアと世界への約束でもあるわけで、そういう国が国連憲章をふみにじってアメリカといっしょに戦争をすることなどということは世界からきびしく批判されることになります。

 国会でも、最大限の知恵と力を出して、有事法案をなんとしても阻止するために全力をあげてたたかいます。


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