日本共産党

2003年5月5日(月)「しんぶん赤旗」

ゆうPRESS

戦争はいや

宣伝、パレードに飛び入り

これからも行動つづける

高校生平和大集会


 イラク戦争直後、東京・渋谷区の宮下公園に千五百人が集まった3・21高校生平和大集会から四十日余の四日、同じ場所に高校生たちは再び集いました。「戦争より、平和がいい」「私たちの未来に武力はいらない」と声をあげ続けた高校生たち――。

 連日、宣伝を続けてきた玉田友樹さん(高校二年)は、「イラクで起きた戦争が日本でも起きたらすごくいや」といいます。「両手を奪われた子どもの写真を見ました。自分や友人、家族にそんなことが起きたら…。国会では日本を戦争に巻き込む『有事法制』をつくろうとしています。絶対に通したくありません」

 実行委員会によれば、前回集会がマスコミで大きく報道されたことで、各地で「自分も平和について何かやりたいと思っていた」「実際に活動しているなんてカッコイイ」「どうすれば参加できるの」という声が寄せられています。宣伝やパレードに飛び入りで参加する人も広がっています。

 高校の生徒会長が個人的に集会に賛同するなどの動きも全国で広がっています。生徒会として署名をつくり、集めている(青森、岐阜)、複数の高校生徒会が「ピースライブ&パレード」に参加(北海道)、という高校も生まれています。

 事務局長の佐藤知弘さん(高校三年)は、「高校生は、『戦争はいや』『人が死ぬのはいや』とストレートに思っている」と語ります。「平和な未来をつくるうえで、僕たちが声をあげる意味は大きいと思います。運動は終わっていません。僕も『高校生戦争協力拒否宣言アピール署名』実行委員会の代表として、平和のとりくみをつづけていきます」


困っている人の思い届けたい

東北なまり飛び出す26歳

いっせい地方選で当選 東京・板橋区議 竹内 愛さん

 東京・板橋区。日本共産党の竹内愛さんは、いっせい地方選挙で初当選しました。福島・喜多方市から上京して三年目、興奮すると東北なまりが飛び出す二十六歳です。「困っている人の思いを議会に届けたい」。三輪自転車で訴える素朴な心が、人々を動かしました。

「突然現れて…」

 竹内さんは当選後、拡声器つきの特注三輪自転車“あいちゃん号”で、政策実現の思いを伝えています。「あいちゃん、よかったね」とあちこちから声がかかり、公園では子どもたちが群がってきます。

 「突然現れて、だんだんと演説がうまくなったわね。みんなで話して、今回はあなたに入れたのよ」という女性もいれば、人差し指を立てて「いちばん」と声をかけていくサラリーマンもいます。「私も入れたよ。これからの方が大変だぞ。応援しているからがんばれ」というお年寄りも。

 定数五十に六十一人が立候補。竹内さんは五千百七十九票を獲得、トップ当選でした。

「すげえな」

 昨年七月、日本共産党の板橋地区委員会から立候補を勧められたとき、竹内さんは最初、本気にしませんでした。「議員なんてうそだべ」。東京土建板橋支部に勤めて一年ちょっと。やりがいを感じ始めていたときでした。

 地区委員長も要請にやってきました。「議員ってどういう仕事なんだろう」と真剣に考えました。「不況で苦しむ土建の組合員を助けたいと働いてきた。自殺をした人もいる。しかし困っている人はもっといる。そういうたくさんの人を助けるのが議員なんだろうか」

 付き合って五年になる彼(25)=会社員=に相談しました。二〇〇一年十一月に日本共産党に入ったことも打ち明けました。初めは「やる必要はないだろう」といわれました。一生懸命議員の役割を説明しました。すると「やってみればいいじゃないか」。意外でした。「もうやるって決めてるじゃん。おまえが一生懸命がんばってきたのを認めている共産党だから、声をかけたんじゃないか。おまえってすげえな」

みがいた演説

 初めは、自己紹介と土建の経験しか話せませんでした。「区政の話もしてくれよ」と地域の後援会員に頼まれました。「どうしよう…」。日本共産党についてもうまく話せませんでした。

 高島平団地で住民の要望を聞いていたときのこと。「家賃をこれ以上値上げされたら住めない」という八十歳の女性がいることを知りました。他党候補は公団家賃の問題を取り上げていません。

 「年金暮らしなのに、団地を追い出されたら生きていけません。地域に密着している議員が、どうして反対運動をしないのですか」。竹内さんは思いをそのまま演説にしました。「私は、お年寄りから子どもたちまで、みんなが安心して住み続けられる高島平団地にしたいんです」

澄んだ目

 要望をきいて、すぐに行動しました。

 家賃の値下げを求めて、古館和憲都議会議員とともに公団と交渉。東武練馬駅周辺住民の願いである臨時改札口の時間延長を、緒方靖夫参院議員とともに東武鉄道に要望しました。申し入れの内容はすぐにビラにして配布しました。地元の党支部や後援会がずっと取り組んできた課題でもありました。

 告示後、道で手を振る人が劇的に増えました。木陰で演説をこっそり聞いて、握手をすると満足そうに帰っていく男性。「お父さん、おじいちゃんは他党支持だけど、私は竹内さん」という若い女性。ある母親は「子どもがいつも『あいちゃん、あいちゃん』と言うので、今回は夫と相談してあなたに入れることにしたんですよ」と話しかけてきました。

 自民党支持という男性からは「祈当選 竹内愛候補」とファクスが送られてきました。「私は自民党支持者ですが今回の区議選は竹内候補に投票します。あなたの公約が最も具体的で私の考えに近い。あなたは“真実を見られる澄んだ目”をしている。あなたの表情に無限の可能性を感じる」

謙虚でいたい

 選挙の最終日は圧巻でした。

 三十人ほどの後援会員といっしょに団地で歩きながら訴えました。「私の人生より長い、三十年の歴史を持つ高島平団地。その歴史をつくってきたのは公団ではありません、住民です」。訴えが始まるとベランダに多くの人が出てきて聞いています。

 歩くにつれ、行列が伸びていきます。団地の中から支持者らが次々飛び出してきます。最後は、約二百人が竹内さんの後について歩きました。

 議員になっても謙虚でいたい、という竹内さん。「私は、みんなの思いを区政に届ける代弁者です。住民の一人として毎日のくらしのなかから政治にものをいっていこうと思います」


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