日本共産党

2003年4月26日(土)「しんぶん赤旗」

北朝鮮は「核開発」を放棄すべきだ

「核保有」発言

国際合意破り平和脅す


 北京で開かれた米国、北朝鮮、中国の三国協議が二十五日に終わりました。米報道機関が「米政府高官」の言明として伝えたところによると、協議の場で北朝鮮が核兵器保有を自認する発言をしたといいます。

 北朝鮮と中国は、この発言について公式の発表をしていませんが、もし核兵器保有が事実なら、朝鮮半島非核化のための南北共同宣言(一九九二年)、米朝枠組み合意(一九九四年)、さらに、金正日・労働党総書記が核問題にかんする「あらゆる国際的合意の順守」に合意した日朝平壌宣言(二〇〇二年)を破るものであり許されません。

 また仮に、核保有発言が米国に妥協を迫るための“核兵器を持っているふりをする瀬戸際外交”だとしても、それは朝鮮半島と北東アジアの平和構築と非核化というこの地域の人々の願いと努力に逆行するものです。韓国、日本はもちろん、北朝鮮と関係が深い中国、ロシアも、北朝鮮が国際合意を守り核開発を放棄するよう求めています。

米、平和解決を追求

 北朝鮮の発言に対し、ブッシュ米政権は今のところ冷静さを保っています。バウチャー米国務省スポークスマンは二十四日、北朝鮮側から「多くのことが述べられた」と指摘、提案について「注意深く分析し、次の措置を決める」と発言。また、パウエル国務長官は同日「われわれはあらゆる選択肢を排除しないが、(ブッシュ)大統領は依然として平和的な解決策を見つけられると信じている」と言明しました。

 しかし今後、「核保有発言」を利用し、米政権内で北朝鮮に対する強硬派が勢いを得て、先制攻撃ドクトリンが北朝鮮に対しても向けられることはないと断言できません。北朝鮮の周辺諸国は一致して軍事行動に反対しています。米政府は外交的解決という原則を堅持すべきです。

世界の流れに反する

 北朝鮮が核開発放棄に容易に応じようとしない口実は、「米国によって強行されたイラク戦争は、国と民族の自主権を守るためには唯一、強力な物理的抑止力がなければならないという教訓をすべての主権国家に与えている」(二十四日、朝鮮中央通信論評)というものです。

 もちろん米英軍の無法なイラク戦争は厳しく批判すべきものです。しかし、どのような理由をもってしても、北朝鮮の核開発は国際合意違反であり地域平和の深刻な阻害要因であるという現実を正当化できません。そもそも、軍事力に軍事力で対抗するという考え自体、世界の大きな流れに反するものです。

 日本共産党は、すべての核保有国の核兵器の全面廃絶を求め、北朝鮮の核兵器保有についても「世界平和を脅かす行為であって、いかなる理由によっても正当化されえない」(一月十日、市田忠義書記局長談話)ことを主張し、核開発の放棄を求めてきました。

 米朝中三国協議は、核問題の平和的解決の第一歩になりうる貴重な場です。いま求められるのは、開始された協議が問題の平和的・外交的解決に貢献するよう、関係諸国が粘り強く交渉を進めることです。

 (面川 誠記者)


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