2003年4月23日(水)「しんぶん赤旗」
乳幼児医療費の無料化、介護保険の減免、駅エレベーター・エスカレーターの設置…。日本共産党が全国各地で住民とともに署名運動や条例提案など、力をあわせて実現した実績です。ところが、公明党・創価学会は、「共産党は反対だけが実績」「予算に反対しておいて実績を盗み取りする“ハイエナ政党”だ」など、悪口をいいまわっています。これは、自分たちが進めてきた悪政を覆い隠し、住民の要求や運動をおさえつけるためにおこなっているのです。
石川県では昨年秋、乳幼児医療費無料化の制度拡充が実現しました。日本共産党は、三十年前から実現を求めて、雨の日も雪の日も住民と署名運動にとりくんできました。
一九九五、九六年に県議会に請願が出され、二〇〇〇―〇一年の金沢市議会には条例改正を提案しましたが、自民、公明両党が反対し、否決されてしまいました。
ところが、昨年の知事選で大争点になると、県当局も重い腰をあげ、乳幼児医療費助成の拡充が実現のはこびとなりました。公明党は、そのとたん、手のひらをかえしたように議会で「賛成」質問。これを“公明党の実績”と主張し、“共産党はウソつき”と悪口をいっているのです。これこそ、“実績の盗み取り”というべきです。
東京・東村山市でも同じ手口です。
住民運動と日本共産党のねばり強い運動で実現することになった西武線東村山駅のエレベーター、エスカレーター設置を「共産党がやったとウソとデマをいっている。署名でできるなら議員はいらない」(公明党都議)と攻撃しています。
日本共産党は市議会で同駅のエレベーター、エスカレーター設置を九〇年から求めてきました。
九六年四月には地域の住民や団体、日本共産党東村山市委員会が共同して「東村山駅にエレベーター・エスカレーターの設置をすすめる会」を発足。同会は毎月、署名行動を行い、西武鉄道、市長との交渉は計七回におよびます。
署名数は、同駅利用者約四万人の半数にあたる一万九千百人にのぼり、市側も「かねてより市民の方々より強い要望があった」と住民運動が背景にあったことを認めています。
「署名でできるなら議員はいらない」という攻撃は、住民運動をあざけるものといわれても仕方ないでしょう。
公明党は、“共産党は予算に反対したから実績はない”といいますが、とんでもありません。
国でも地方自治体でも予算は、政治の基本的方向を示す「政治の顔」です。予算案への賛否は、政治の基本方向への評価を示すもので、住民にとって良いことも悪いことも含めて一括して採決されます。
野党として、切実な要求の実現に力をつくすとともに、全体としてムダ遣いや住民いじめの予算に、反対するのは当然です。こうして行政をチェックすることは、政党や議会の大事な役目です。
公明党は、国政の現場では、六一年の「公明政治連盟」発足(六四年に公明党を結党)以来、野党のときは政府の予算案に反対してきました。公明党の言い分が通るなら、その間に公明党がやった実績宣伝はすべて大ウソだったということです。
予算に反対すること自体を攻撃の材料としているのは、“議会に野党はいらない”といっているのと同じこと。民主主義に背を向ける公明党の姿があらわれています。