日本共産党

2003年4月22日(火)「しんぶん赤旗」

中小企業/流通

増加続く大型店出店

売上減で激しい淘汰

街の荒廃、買い物不便に


 今年六月で大店法(大規模小売店舗法)の廃止から三年がたちます。大型店は増加し続け、地域商店街や街の荒廃がすすんでいます。

前年度比24%増

 大型店の出店届けが大店法から大店立地法(別項)による手続きに移行した二〇〇〇年六月以後、しばらくの間、大型店の新規出店は“様子見”状態といわれました。〇〇年六月から同年度末まで十カ月の大店立地法新設届け(一千平方メートル超)は百九十三件。しかし、〇一年度は四百四十九件、〇二年度は今年二月までの十一カ月ですでに五百五十九件で、前年度より24%も増えています。

 経済産業省が三月に発表した〇二年の商業統計では、総合スーパーや専門スーパーの店舗数、総売場面積が拡大。とくに住関連品を販売する専門スーパーのホームセンター、医薬品・化粧品販売のドラッグストアの店舗数は、前回調査の一九九九年から今回調査の三年間に、それぞれ約一・五倍、一・三四倍に増加しました。

意のまま出店

 大店法の廃止で、大型店出店は商業調整による歯止めがなくなりました。そのうえ、騒音・交通など住環境の保持のために立地法で自治体ができるはずの「出店業者への勧告」も、実施例は皆無。大型店の意のままの出店が続いています。

 長引く消費不況の下での大型店の売場面積拡大は、大型店経営そのものを不安定にしています。

 実際、ホームセンターやドラッグストアなど「新業態」といわれる大型店の単位当たり売上高は減少しています。商業統計では、ホームセンターの一店舗当たりの年間販売額は〇二年までの三年間で14・5%減少。一平方メートル当たりの販売額は20%近くも減っています。ドラッグストアでも一平方メートル当たりの売上高は4・9%の減少です。

 チェーン展開で出店を増加し利益をあげようとする新業態大型店の間では、激しい競争・淘汰(とうた)がくりひろげられています。チェーン内や他社も巻き込んだ店舗の出店や改廃がおこなわれています。

 家電製品からレジャー用品、衣料や日用雑貨まで扱い、大型安売り店の典型といわれた総合ディスカウントストア業界では、ピーク時の九五年には二百八十億円の売り上げをあげていた古参業者・アイワールド(神奈川県)が昨年七月に倒産。新興勢力といわれ、〇一年度売上高が九百五十五億円にも達したミスターマックス(MrMax、福岡県)でさえ、今年三月期の単体売上高を前期比5・3%減と予測、三店舗の閉鎖を決めています。

倒産・廃業も

 大型店に押され、地域商店街や中小商店の倒産や廃業も進んでいます。

 商業統計では、ホームセンターと競合する金物・荒物店や電気店などが含まれる「家具・じゅう器・家庭用機械器具小売業」の小商店(従業者数四人以下)は、〇二年までの三年間で一万二百九十三店(9・7%)減少して約九万五千店に。ドラッグストアと競合する「医薬品・化粧品小売業」の小商店は三千四百五十店(5・7%)減って約五万七千店になっています。

 大型店の出退店、既存商店街の衰退で街が荒廃し、住み良いまちづくりがいっそう困難になっています。車で買い物をしなければ欲しい日用品が手に入らないなど、消費者にとっての買い物の不便さも生じています。

 調和のとれた商業立地、そのための大型店出店の規制が必要です。


大型店の出店規制 

 一九九八年に大店法(大規模小売店舗法)は日本共産党の反対、自民党、公明党を含む各党の賛成で廃止。それに代わる大店立地法(大規模小売店舗立地法)が成立し、二〇〇〇年六月から施行されています。

 これにより、大型店出店が既存商業・商店に与える影響への配慮や調整は廃止されました。

 また、当時、これに代わる大型店の出店規制の方向として示された都市計画法の改定も、自治体への抜本的な権限移譲がないままに現在に至っています。

 日本共産党は、大店法改正案を国会に提出し、調和のとれた地域商業の発展と住み良いまちづくりのために、▽大型店出店の許可制▽自治体独自の規制▽中小小売商や消費者を含む審議会の設置−などにより、「大型店の身勝手な進出・撤退を規制する」ことを提案しています。(日本共産党の政策・提言資料集6=今年三月発行=から)


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