2003年4月11日(金)「しんぶん赤旗」
日本共産党の都知事選法定ビラを読んだ中野区在住の女性(52)が、日本共産党と若林義春候補への期待をつづった手紙を党都委員会に寄せました。東京都が難病指定から慢性肝炎を切り捨てたために、医療費が三十倍になった実情を切々と訴える、女性からの手紙を紹介します。
私はC型肝炎で、週三回インターフェロンの治療を受けています。三十年前に、手術の輸血により罹患(りかん)しました。現在、私が受けているインターフェロンとリバビリンの併用療法は、非常に医療費がかさみ、三月からは仕事も辞めて治療に専念しているため、生活にとても困難を抱えています。
去年の九月までは東京都指定の「難病医療費助成制度」があったため、医療費の心配をすることなく治療に専念できました。しかし、その制度も廃止になってしまいました。理由として都は、「患者の数が多く、難病の範ちゅうに入らない」と通知してきました。そのような理由が認められるでしょうか。
確かにC型肝炎の治療は、以前に比べると格段に進歩しましたが、まだ必ず完治する病とはいえず、その治療法も確立されていません。そもそもC型肝炎は医原病で、輸血や非加熱製剤を使用されたため起こる病です。多くの患者さんがいながら放置されています。
そんな中で都が、C型肝炎を難病と指定して医療の援助をしてくれたことは、全国に先駆けて画期的なことで、国中に広がればよい制度であり、廃止すべきではありませんでした。
都の医療券の廃止に次いで、健康保険の継続医療の廃止、医療費の窓口負担が二割から三割へ増大と、たったこの半年の間に、私の肝炎治療にかかる医療費は、月約六万二千円、三十倍にもふくれあがりました。
この半年、じわじわと上がっていく医療費を見て、「病人など生きていなくて結構」といわんばかりの弱者切り捨ての政策が浸透していくのを身にしみて感じました。
国の小泉「改革」の弱者切り捨てに加え、強権的な情け容赦ない石原都政では、どのように暮らしていけばいいのか。お年寄りも子どもも病人も安心して暮らせる東京都であってほしい。
貴党の政策は正しいものが多いと思います。それが現実のものとなっていくよう頑張っていただきたく存じます。
難病医療費助成制度は、患者、家族の経済的負担の軽減を目的に、一定の負担額を除いた健康保険の自己負担額を助成するもの。都は、国の補助対象疾病に加え、単独で疾病を指定しています。
革新都政時代の一九七四年に、国、全国の自治体に先駆けて、慢性肝炎、肝硬変・ヘパトーム(肝細胞がん)を指定し、高額治療費に苦しむ患者から喜ばれていました。
石原都政による同疾病の難病指定からの切り捨てで、都単独の医療費助成を受けていた人の65%に当たる三万一千三百人が対象から外されました。(低所得者に対する三年間の経過措置で、三千八百人は助成を継続)
若林候補勝利をめざす日本共産党東京都業者後援会決起集会(八日)で、中央区で写植業を営む松林照代さん(58)が、石原都政の無残な福祉切り捨てへの怒りをこめた決意表明を行い、感動を呼びました。紹介します。
私は中央区で写植屋を三十五年やっています。いま仕事はほとんどなく、いつ商売をたたむかという状態です。仕事での収入はほとんどありません。
九十一歳の母親の介護をしながらの仕事です。母親の介護度は5で、デイサービスで月一万六千円、介護保険料・利用料で月七千円、そのほかに医療費が月六千円かかり、毎月三万円近いお金が必要です。寝たきりにしないために、毎日食事やトイレを抱えてやっていますから、私の体の方が心配になっています。でも母親に「ありがとう」「悪いね」と言われると涙が出てしまいます。
石原知事は「福祉は無駄だ」といって福祉予算を大幅に削った、何をやっているんだと言いたい。樋口さんにいたっては「現金給付を受けるために寝たきりにする」と発言していますが、この発言は絶対に許せません。どこに手当てをもらいたいために、親を寝たきりにする人がいるでしょうか。くたくたになりながら介護している家族の苦労を全然わかっていないんじゃないか、これこそ暴言です。くやしいです。
こんな人たちに私たちの暮らしをまかせるわけにはいかない、だから共産党の若林さんを勝利させたいのです。絶対に若林さんを勝たせようじゃありませんか