2003年4月7日(月)「しんぶん赤旗」
七日は漫画「鉄腕アトム」の主人公、ロボット少年・アトムが物語上の誕生日を迎える日です。故・手塚治虫さんが、この作品を一九五二年に連載開始してから半世紀たちます。
誕生前日の六日、横浜市で開催中のロボット博覧会「ロボデックス2003」で、アトム誕生の記念イベントが開かれました。約十種類のロボット仲間に囲まれたアトムは、ゆっくりと上体を起こして目をパチリ。手塚さんの長男、真さん(41)と握手を交わしました。
この漫画が連載開始したのは朝鮮戦争の最中でした。あらそいを嫌い、人間に優しいアトムが正義のためにがんばる物語です。アトムは、アメリカのベトナム侵略戦争の時はベトナム人民の側に立ってたたかいました。
手塚さんは六二年に日本共産党への支持を表明、それ以来、選挙の時は演説会で戦争反対の日本共産党を大きくしましょうと繰り返し訴えました。
七日には、アトムの誕生の地とされる東京・高田馬場、作者が五歳から二十四歳まで過ごした兵庫県宝塚市にある市立手塚治虫記念館など各地で三十余りの関連イベントが開催されます。
東京のJR高田馬場駅は電車の発着音を「鉄腕アトム」の歌のメロディーにしています(四月末まで)。高田馬場西商店街では七日まで高田馬場駅前広場の大型スクリーンにアトム情報を流しています。
宝塚市内では「アトム バースデーフェスタ in 宝塚」を開催中。手塚治虫記念館や市内各地でアニメ上映会をやっています。同館では、六月二十四日まで、午前十時半から一時間ごとに、「アトム誕生の瞬間」を見られます。