日本共産党

2003年3月30日(日)「しんぶん赤旗」

イラクに人道援助

安保理 全会一致で計画決定


 【ニューヨーク28日坂口明】国連安全保障理事会は二十八日、イラクに対する人道援助再開のため、今後四十五日間に限り「石油・食料交換計画」の一部を改定して活用する権限をアナン国連事務総長に与える決議一四七二を全会一致で採択しました。

 クウェート侵攻を理由にイラクに対して一九九〇年から経済制裁が課されています。そのもとで起こる児童死亡率の増加など人道危機に対処することを目的に、「石油・食料交換計画」が九六年十二月に開始され、食料・医薬品などの購入資金捻出(ねんしゅつ)のため国連管理下でイラクは原油輸出の再開を認められてきました。同計画は米国などの攻撃開始で中断されました。

 今回の決議は、米軍などの侵攻に伴いイラク南部のバスラなどで食料・電力・水不足が深刻化していることに対し、計画を再開し人道危機を緩和しようとするものです。

 ロシアやシリアなどは、同決議案の中にあった「関連する当事者と協調する」などの表現が、安保理の承認なしに開始されたイラク攻撃を事後承認する内容となると批判してきました。

 二十八日に採択された決議は、戦時下の民間人保護に関するジュネーブ第四条約により「被占領国住民の食料・医薬品確保の義務は占領国側にある」と明記し、人道危機に対する米国などの主要な責任を確認。また「必要な協調をして」の表現はあるものの、「関連する当事者」との規定は削除されました。

 国連本部で記者会見した国連児童基金(ユニセフ)のベラミー事務局長は、爆撃で電力・水不足がこれまで以上に深刻化し、伝染病拡大の危険があると述べました。しかし米軍などの攻撃が続く限り、戦場での人道援助の実施は容易ではなく、同事務局長は援助にとって「安全確保が支配的要因だ」と強調しました。


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