日本共産党

2003年3月9日(日)「しんぶん赤旗」

「イラク戦争するな、手を貸すな」 世界、日本に広がる

「世界の反戦運動ずっと見ていた。地元で参加できてうれしい」


 アメリカのイラク攻撃に反対する行動が八日、全国各地でかつてない規模で繰り広げられ、「戦争やめろ、平和を守れ。小泉内閣は戦争に協力するな」の声が国のすみずみからわきおこりました。


大分市

 「始める前に止めよう!イラク攻撃反対 3・8ピースウオークin大分」が大分市内であり、「ブッシュは人殺しをやめろ」「おともだちをころさないで」などさまざまな手づくりのプラカードを持ちより、電子メールなどでよびかけあって約二百人が各地から集まりました。

 「けさ、ラジオで集会のことを聞いてきました」というのは大分市の宮地結里さん(20)。「とにかくイラク戦争やめて。査察を続けてほしい。テレビで世界の若者たちがデモをやっているのを見ていて、私も参加したかった」と話します。

 「大分でピースウオークに参加できてうれしい」と伊沢睦さん(18)、伊沢愛さん(18)の姉妹=大分市=。手づくりの花をいっぱい身につけてきました。「世界中で反戦運動しているのを受験勉強の間ずっと見ていた。自分はたいしたことできないけど、花をつくって参加した」(睦さん)、「友だちも戦争になるかもと心配している。戦争に反対したいという気持ちはみんな持っている」(愛さん)。

 大分市内の高校一年生三人も「NO WAR」のプラカードを持っていました。「どんな理由があっても人を殺すのはまずい。平和を一番に考えてほしい」「アメリカが戦争を始めて、日本が巻き込まれたとき、戦争に行くのはボクらだろ? おエライ政治家じゃないし、他人事じゃないよ」。学生服姿で集会を見守りました。

罪もない子らの命を奪うな

国際婦人デー中央大会

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デモ行進する国際婦人デー中央大会参加者=8日、東京・千代田区

 「イラク攻撃をするな」「罪もない子どもの命を奪うな」―。早春を告げる黄色いミモザの花を胸に、千三百人の女性たちが平和を願う唱和を響かせました。八日、東京・九段会館で開かれた国際婦人デー中央大会。ミニプラカードや手づくりのカンカン帽に「戦争ノー」。「わが子とイラクの子どもの命は同じ」「女性の力で歴史を変えよう」と横断幕を掲げたデモ行進を道行く人が振り返り、見守ります。

 大会会場はぎっしり埋まり、国際婦人年連絡会世話人の江尻美穂子さん、日本共産党の吉川春子参院議員が来賓あいさつ。東京大学大学院助教授の高橋哲哉さんが記念講演しました。

 東京・小平市の根本かおるさん(46)は、「フランスやドイツは、国をあげて反対しているのに、アメリカの後についていく小泉内閣は、我慢なりません。頑張って世論をもっと広げなくては」と話していました。

罪なき人々を殺すな

東京・有楽町

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アメリカのイラク攻撃反対で署名する人たち=8日、マリオン前

 東京・有楽町マリオン前では、全労連や日本平和委員会、日本原水協など七つの平和・民主団体の人たちが「イラク攻撃反対、国連憲章をまもれ」と宣伝・署名活動しました。アメリカ大使館と小泉首相あての署名を呼びかける人に、かけよってペンをとる買い物客や映画を見にきた家族づれの姿が目立ちます。「主人と待ち合わせ」という千葉県からきた伊達香奈さん(28)は署名をしたあと、「イラク攻撃は絶対反対」ときっぱり。「イラクの罪もない人が殺される。一般市民は関係ないじゃないの」と話しました。

世界は変わってきた

札幌市

 国際婦人デー全道集会が札幌市で開かれ、約六百八十人が参加し、デモ行進しました。

 三浦章子実行委員長はイラク情勢に触れ、「世界は変わってきました。必ずや平和の力が勝ちます」と話しました。

 医療、福祉、教育、業者など各分野の女性が次々「私たちの人間宣言」を発表。新婦人の代表は、小泉首相に向けて「あなたは国民の代表ではない。なぜブッシュ米大統領を応援するのですか。話し合いで解決するのが憲法の精神です」と訴えました。若山俊六知事候補があいさつし、佐藤ひろかず札幌市長候補がメッセージを寄せました。

平和の思い継いでいこう

大津市

 園城寺(三井寺)の福家俊明長吏や日本キリスト教団堅田教会の川端諭牧師らをはじめ広範な団体が呼びかけた「アメリカのイラク攻撃をとめよう! 日本はイラクの民衆を殺すな! 有事法制廃案!3・8ピースウォーク・イン滋賀PART2」が八日、大津市の呼次松(よびつぎまつ)児童公園で開かれ、二百五十人が参加しました。

 天台寺門宗(総本山・園城寺<三井寺>=滋賀県大津市)の宗議会(一日)で「アメリカのイラクへの武力行使に断固反対し、日本政府にも戦争否定の強い態度を求める」との決議をした園城寺(三井寺)の滋野敬宣執事は、「戦後生まれの私たちが、戦争を体験した人たちから平和への思いを受け継いでいかなくてはならない。戦争はいかなる理由があろうとも、あってはいけないもの」とのべました。

歌、楽器で「平和な世界を」

さいたま市

 埼玉のうたごえ協議会は、さいたま市のJR大宮駅西口でアピール行動に取り組み、歌声や楽器で戦争反対を訴えました。にぎやかな「戦争反対、平和な世界をつくろう」の訴えに、多くの通行人が足を止めて聞き入っていました。

 岩槻市の岡田薫さん(61)は「私の親たちが味わった戦争が、またやってこようとしているのが信じられないし、許せません。日本は平和憲法を持っているのだから、もっと断固とした態度でイラク攻撃に反対するべきです」と話していました。通りがかったさいたま市の男性(66)は「こういう動きがもっと広がってほしい」と語っていました。

道理ない米のやり方

仙台市

 イラク攻撃反対の街頭キャラバン宣伝が仙台市内六カ所で行われました。主催は戦争法反対宮城県民連絡会です。アメリカなどが提出した新決議案を糾弾しながら、ブッシュ大統領と小泉首相へ抗議のファクスやメールを送ることを呼びかけたビラを配布しました。宣伝に参加した鎌内秀穂さん(29)は、「米国の強硬なやり方に道理はない。多くの人が戦争反対に立ち上がってほしい」と語っていました。

 宮城県では国際婦人デー県実行委員会と女性の憲法年県連絡会共催のピースウオーク、青年が呼びかけるピースウオーク2003も行われました。

自分たちの思い歌に

名古屋市

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「いっしょに歩きませんか」と呼びかけながら「ピースウオーク」=8日、名古屋市内

 名古屋市では愛知県平和委員会青年・学生部が繁華街で反戦・平和への思いをアピールし、ピースウオークをしました。約五十人の若者らが参加しました。

 自分たちの思いを込めた歌をうたい、イラク攻撃に反対する署名を訴え、通行人が次々に署名していました。

 署名に応じた香港出身の留学生・黄新新さん(26)は、「アメリカはイラク市民の命を奪う権利はありません。大国がイラク問題を戦争で解決しようとすれば、テロや報復がいつまでも終わらない」と話しました。

共産党 ポスター掲げ

京都市

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東寺前で訴える山内府議候補(左端)ら=8日、京都市南区

 東寺で知られる京都市南区の九条通りで、イラク戦争を許さない「憲法九条通り作戦」が取り組まれました。京都市の日本共産党南地区委員会が呼びかけたもので、東は河原町通り、西は国道171号久世殿城のつじつじの二十四カ所で百人以上が参加。のぼりやポスター、ハンドマイクやメガホンでアピールしました。

 各所に三双順子府議、山内よし子府議候補、井上けんじ市議、ふじい佐富市議候補がかけつけ、「国連では査察継続を求める報告が出されました。ご一緒に戦争反対、命守れの声をあげましょう」「日本共産党はイラクにも直談判するなど、平和解決に行動してきました。日本共産党とともに平和・命を守る政治を」と訴えました。

 「戦争反対」と通りかかった高校生が声をあげるなど、各所で激励が寄せられました。

カネや太鼓を響かせ

大阪市

 “大阪の台所”として知られる大阪市中央区の黒門市場をはじめ、空掘商店街、道具屋筋商店街に、チンドン屋姿やピエロの格好をした女性たちが元気に、鉦(かね)や太鼓の音も響かせてパレードし、訴えました。

 中央区の日本共産党女性後援会が行ったもので、日本共産党の辻ひで子市議、竹内きみ子府議候補が参加。集まった約五十人が二時間かけてにぎやかにパレードし、「しんぶん赤旗」号外なども配布し、訴えました。上方芸能の上演館「なんばグランド花月」前では、ピエロ姿の女性たちが、漫才でイラク攻撃反対を訴えました。買い物客も足を止めたり、店の人も奥から飛び出して来たりして聞いていました。黒門市場の商店主から「がんばってや」などの声もかかりました。

「仕事は命守ること」

広島・尾道市

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イラク攻撃阻止へ「白衣のデモ行進」する医療労働者ら=8日、広島県尾道市

 「首相は戦争回避に努力せよ!」。広島県尾道市で、医療労働者と市民ら約八十人がアメリカのイラク攻撃阻止へ声を上げ、市内を行進しました。広島県厚生連労働組合(大江美継委員長)の取り組みです。

 「私たちの仕事は一人の命を守ること」と話す看護師一年目の女性(22)は「戦争は一つの爆弾で多くの命を奪う。奪うだけで、その後に何が残るのか。人の命を奪ってまでやることは、この世界にはない」と武力攻撃を批判。同い年の同僚も「人が一人死ぬのは大変なこと。家族を含めて悲しくなる」と、戦争のもたらす数十万人の犠牲者を憂いました。

 福山市から参加した川口弘さん(77)は各地の反戦運動に「今、戦争反対への一人ひとりの心、根性が問われています」と希望を託していました。

黙って見過ごせない

沖縄

 沖縄県ではさまざまな取り組みが行われました。県女性団体連絡協議会(三十組織が加盟)は「国際婦人デー沖縄県集会」を開きました。

 集会では、アメリカのイラク攻撃に反対する特別決議をし、「悲惨な沖縄戦を体験させられた私たちは、多くの人が犠牲になることを、黙って見過ごすわけにはいかない。平和で希望あふれる社会づくりに力を合わせていこう」とよびかけるアピールなどを採択しました。

 新婦人県本部は、那覇市で宣伝・署名行動し、イラク攻撃の平和的解決を訴えるビラを配布。イラク戦争反対の一致点で開かれる、超党派の県民大会(十五日、那覇市・与儀公園)への参加をよびかけました。


国際婦人デー中央大会参加者も

苦しめられるのは子ども

女性が手をつなぎ平和を

 小学一年の由香里ちゃんを連れて参加した東京・八王子市の井出純子さん(46)

 戦争で苦しめられるのは、いつも普通の子どもたち。これは人間として許せません。暴力の連鎖はきりがない。あくまで平和的な解決を望みます。きょうは女性が行動する日なので子どもと一緒に参加しました。

 東京・江東区から一歳の子どもを連れて参加した入山潤さん(27)

 湾岸戦争で使われた劣化ウラン弾で、奇形の子どもが産まれたり白血病で苦しんでいる写真を見ました。イラクが攻撃されれば、同じような悲劇がもっと広がってしまう。わが子と同じような小さな子どもを苦しめたくはないんです。絶対、戦争はいけない。母親になってより強く思うようになりました。国民の声よりアメリカの声を聞く小泉内閣は、日本の政府なのかといいたい。

 電車の中から「NO! WAR」のミニプラカードを掲げて参加した東京の足立区職員労働組合婦人部の三人の女性たち

 「孫たちを人殺しにさせたくないし、殺されるのも許せません。声をあげなくては」と谷口一枝さん(57)。「子どもたちのためにも戦争は、ダメ。戦争で犠牲になる弱い立場の世界中の女性と手をつなぎ平和を守りたい」と千野律子さん(52)。「プラカードに多くの人が注目していました。戦争ノー、平和をの声を広げなくては」と野間三枝さん(53)。


国際婦人デー

世界61都市で“NO  WAR”

 国際婦人デーの八日、「パンと権利と平和」を求めて世界中の女性が世界六十一都市以上で立ち上がりました。

 南米チリの首都サンティアゴでは、イラク攻撃強行を主張するブッシュ米大統領を批判するスローガンを唱和し、平和の象徴であるハトや反戦の意味を込めた「NO」のプラカードを掲げて行進しました。

 台湾では、大きな看板に「米英のイラク侵略に反対する NO WAR」の文字を女性が花で飾り付け、デモ行進しました。

 スペインのバルセロナでは、主婦、労働者、障害者、教師、看護師などあらゆる階層の女性が、「いま軍事予算に使われているお金を国民のために使おう」と訴える集会を、セントラルプラザで開きます。

 ドイツのベルリンでは、ローザ・ルクセンブルク広場で、「暴力、テロ、戦争を根絶しよう」のスローガンを掲げ集会が開かれます。

 イスラエルでは、パレスチナとイスラエルの平和団体の代表が、国際婦人デーに合わせて懇談します。パレスチナ人の保護についても話し合う予定です。

 ロンドンでは、議会から米国大使館まで「女性は反戦を求める」というスローガンのもとデモ行進を行う予定です。

 米国の首都ワシントンでは、会議や講演のほか、ホワイトハウスまでのデモ行進など多彩なプログラムが企画されています。ほかに、ニューヨーク、フィラデルフィア、ロサンゼルス、サンタモニカなど多数の都市でも催しが行われます。


地球の隅々から反戦平和

諸国民の声、安保理動かした

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メキシコ政府に反戦の立場で行動するよう呼びかける市民の平和集会=7日、メキシコ市国立芸術院宮殿(宮原啓撮影)

 「各国の国民が戦争でなく平和をという正義の叫びをあげている。安保理がこの強い要求を受けて動かない理由はない」。

 中国の唐家旋(せん=王へんに旋)外相はこう述べてイラク問題の政治解決を強調しました。

 フランスのドビルパン外相も「世界の国民が一様に投げかけている疑問を提起したい。なぜ今、イラクと戦争しなければならないのか」と、発言を切り出しました。

 七日の安保理では、他の代表もさまざまに世界の人々の声に言及したのが特徴でした。

 地球の隅々から沸き起こる反戦平和の叫び。その声と運動が各国政府を動かし安保理を揺さぶりました。

 ドビルパン外相は「自動参戦につながる最後通告を受け入れるわけにはいかない」と米英の修正案にきっぱりノーを表明。ロシアやドイツも同様の態度をみせ、戦争開始を急ぐ米英に「まった」をかけました。

 当初、米政府や一般マスコミには違った見方が支配的でした。「フランスもロシアもイラク封じ込めと武力行使の必要は認めている。最後には妥協するにちがいない」。ところが事態が緊迫するにつれ逆の方向にすすんでいます。

 「米国が理不尽な圧力をかけるほど反対派は身動きがとれなくなる。妥協が遠のく皮肉な結果になっている」。欧米の専門家の指摘です。

 最大の理由は、「各国政府と安保理、そして世論の動向がますます直結し相互に影響し合っているから」で、こうした新現象を念頭にいれないと国際政治は理解できないと仏の国際政治研究家は強調しています。

 安保理では多くの代表が戦争による紛争解決の非合理性を指摘。仏外相は「戦争は解決の早道ではなく、混乱と対立を拡大し人民に苦しみをもたらす」と強調しました。

 戦争を力の政治の論理でなく、被害をうける国民の立場でとらえる発言です。ここにも世界の国民の声が反映しているといえるでしょう。(田中靖宏記者)


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