日本共産党

2003年3月6日(木)「しんぶん赤旗」

「重要湿地」で埋め立て問題がおきるのは?


 〈問い〉 沖縄県・泡瀬(あわせ)干潟のように「重要湿地」に選定された場所で埋め立て問題がおきるのはなぜですか。(香川・一読者)

 〈答え〉 環境省は二〇〇一年十二月、専門家の検討をへて五百カ所の「重要湿地」を選定し、最終リストを発表しました。現存する湿原や河川、湖沼、干潟、藻場、マングローブ林、サンゴ礁などから、生物生息地として規模の大きな湿地と希少種が生息する湿地を重点的に選んでいます。急速に減少している国内湿地の保全世論の高まりや、ラムサール条約の登録湿地を倍増することを決議した一九九九年の第七回締約国会議などを受けたものです。

 しかし、環境省は選定をしたものの、具体的施策には着手していません。環境省の説明でも重要湿地リストは「基礎資料」として「事業者に保全上の配慮を促す」にとどまっています。現行法で重要湿地を保全するには、自然公園法の海中公園指定や鳥獣保護法の鳥獣保護区設定などが必要ですが、開発計画地域では指定・設定ができず保全が進まないのが実態です。こうした事情のもと、重要湿地である沖縄県・中城湾の泡瀬干潟では、埋め立て計画の事業主体である内閣府が、干潟の希少海藻類をはぎとり、別の場所に「移植」して保全に「配慮」したことにし、埋め立て工事を進めようとしています。

 このような政治のため、重要湿地の存続も危うくなっています。しかも昨年成立した「自然再生法」は、現在進行中の環境破壊の公共事業を中止する視点は欠いたまま、公共事業官庁らが「自然再生」名目の公共事業を推進する道を開きました。

 いま重要湿地など、残された自然の破壊を止めることが急務になっています。日本共産党が昨年十月に発表した「干潟等の保全及び復元の推進に関する法律案」大綱は、環境破壊事業の中止など、干潟・浅海域の現状保全原則の確立をめざしたものです。現在、環境保護団体との懇談を進め、立法化をめざしています。

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 〔2003・3・6(木)〕


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