2003年3月6日(木)「しんぶん赤旗」
![]() 活発な討論がおこなわれた全学連定期大会=5日、東京都内 |
東京都内で開かれていた全日本学生自治会総連合(全学連)第五十四回定期全国大会は五日、新しい方針を決め、三日間の日程を終えました。大塚健太郎委員長(一橋大学)、鈴木誠一書記長(信州大学)ら新しい役員を選出しました。
採択された決議は、▽学ぶことの魅力を実感できる大学づくりをすすめる▽奨学金制度の充実を求め運動を広げる▽学費値上げや国立大学の独立行政法人化に反対する▽イラク攻撃や有事法制という戦争や平和にかかわる問題を学び行動する――などが柱です。
討論では、不況や高い学費など学生の状態悪化のなかで、学生の要求や関心から出発するとりくみが各地で前進していることが語られ、自治会・全学連運動を発展させることが強調されました。
「奨学金の問題を訴えると、応えてくれる」(都留文科大学)、「自治会を再建した」(愛知県立大学など)と、経験をもとに“やればできる”という自信と展望にあふれた発言が目立ちました。
大会はまた、学生連名アピール「学ぶ喜びを実感できる大学づくりを!」と、特別決議「イラク攻撃に反対し、国連憲章の精神にたった平和的解決を求めます」とを採択しました。
連名アピールは、全学連の第五十三期中央執行委員(十六人)が呼びかけ人となり、賛同者を募るもの。「学費のいっそうの値上げや学部間格差をもたらす国立大法人化など、公立・私立をふくむ学生無視の一連の大学再編に反対します」と訴えています。
特別決議は、「沈黙は賛成を意味してしまいます。私たちは大学で学び未来を担う学生として、学生生活、平和や憲法を大切にする立場から、イラク攻撃に反対し、国連憲章の精神にたった平和解決を求めます」とのべています。