日本共産党

2003年2月20日(木)「しんぶん赤旗」

保育の民営化

子どもにはどうなの?

経費削減で中身も心配に

公的制度守る共同と運動広げて


 政府が強引にすすめる、保育制度改悪。群馬県高崎市で開かれた、第八回全国保育園父母の会交流会(主催―第八回全国保育園父母の会交流会実行委員会、全国保育団体連絡会)には、全国から二百四十人の父母らが参加し、父母の会活動の前進で公的保育制度を守ろうと活動を交流しました。分科会「自治体へのかかわり」では、昨年十一月に新しい市長が誕生した尼崎市と熊本市からも報告され、議論が進みました。

保育園父母の会が交流会

新市長誕生の尼崎、熊本では

 幅広い市民の共同で誕生した、新市長。尼崎保育運動連絡会会長の佐久眞覚さんは、「新市長が開催した市民トーク集会で、会として保育問題について発言。幅広い市民に保育問題について知らせることができ、介護など他の社会保障問題への認識も深める好機となった」と報告しました。

 尼崎市では過去五年で、十カ所の公立保育園を民間に移管。同会が、民間移管された保育園職員の労働状況を調査するなかで、平均勤続年数が二年余りという園や、二十代が中心、三十、四十代の職員がいない園が五園もあるなどの実態が明らかに。「トーク集会で『保育所の運営費はほとんどが人件費。民間移管がこうした実態であれば、経費が安くなるのは当然。保育の専門家として能力をつけるには、年数・経験が必要』と訴え、市長も『保育は公的責任で』と発言した。これからの運動が大切」と語りました。

 熊本市での経験を、認可外保育園保護者連絡会の山本睦子さんが発言。市は二十年間、一園も保育園を認可しておらず、認可外保育園への助成もない状況でした。同会は「認可外保育園の子どもに健康診断費や助成金を」と、市長候補に公開質問状を出し、方針を聞くなど運動を展開。「新市長に保育の実情を知らせながら、認可外保育園への助成の実現など、運動を進めたい」と報告しました。

民営化をどうみるか論点に

 尼崎の例をはじめ、公立保育園の民営化、民間委託は、大きな論点となりました。「市は公立と民間の保育園の役割分担を検討している」(横浜市)、「子どもにとって民営化がどんな影響を及ぼすのか、研究結果をもとに学習している。保護者の中には保育内容が変わらないなら民営化もいいという人もあるが、結論を押し付けず、子どもにとってどうなのか、というところから話し合いを始めている」(大阪市)という報告も。

 「民営化の目的は、人件費など財政削減。民営化でなぜ経費削減できるのか、民間の保育園の実態や、職員の処遇などについてつかむことが大切」「民営化の理由が公共事業の赤字の穴埋めだと知ったときに、『それはおかしい』と運動が広がっている」との発言もあり、「真実を知れば、立ち上がる力がわいてくる」と話し合われました。

子どもの健康安全を守って

 「公立保育園の建て替えで、市が公団住宅の一階部分を利用した合築を提案。父母らが全国の合築物件の実態を調査するなかで、保育園庭への落下物など被害の実態が明らかに。合築をやめて、子どもが安心して過ごせる保育園を」(埼玉・上福岡市)、「保育園に隣接する土地に大量の残土が。撤去を求め業者と自治体へ働きかけた」(茨城・つくば市)など、子どもたちの健康と安全を守るための運動と経験も交流されました。

 社会保障制度全般にかけられた乱暴な攻撃に対して、医療など各分野の運動団体と連携を強め、職員、父母、幅広い住民が、子どもを真ん中に一致点で共同する重要性が明らかになりました。


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