日本共産党

2003年2月19日(水)「しんぶん赤旗」

「先行減税」の中身は?


 〈問い〉 小泉首相らが強調する、「先行減税」の中身は何ですか。(東京・一読者)

 〈答え〉 小泉首相らは医療保険・雇用保険改悪など四兆円の負担増を国民に押し付けようとしている問題を追及されると、「二兆円の先行減税」があるなどと反論します。しかし一月に閣議決定された〇三年度「税制改正要綱」に盛り込まれている「先行減税」の中身をみると、恩恵を受けるのは一部の黒字大企業や高額所得者が中心です。負担を押し付けられる大多数の国民には、「減税」の効果などほとんどありません。

 「先行減税」のもっとも大きな柱は、黒字企業に対する、研究開発・設備投資減税です。

 研究開発減税では、以前からある、試験研究費の増額分を税額控除する制度に加え、企業の試験研究費総額の8%〜10%(時限措置として当面10%〜12%)を税額控除する制度を新たに創設します。

 設備投資減税では、IT(情報技術)関連設備を取得した場合に、取得価額の50%の特別償却(課税対象から除く)か、10%の税額控除を選択できるようにします。

 これらの減税は、大多数の中小企業など、法人税を納めることもできない七割にのぼる赤字企業にはまったく縁のないものです。しかも新設される制度は、研究開発や設備投資を増やした企業だけでなく、減らした企業も減税となり、投資促進につながるかも疑問です。

 これらによって大企業だけで一兆円の減税を見込みます。無法なリストラで空前の「V字回復」を達成した「勝ち組」一部大企業への減税の大盤振るまいで、税収空洞化をいっそう深刻にします。

 このほか一部の資産家や高額所得者向けに相続税や証券税制の大減税などが行われますが、GDP(国内総生産)の六割を占める個人消費に対しては、発泡酒等増税や配偶者特別控除の廃止など、逆に冷やす施策が盛り込まれています。

 (水)

 〔2003・2・19(水)〕


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