2003年2月19日(水)「しんぶん赤旗」
【北京18日小寺松雄】十八日午後四時四十分(日本時間同五時四十分)ごろ、北京市朝陽区にある日本人学校の校門から北朝鮮出身の男女四人が敷地内に入り、日本関係者との面会を求めました。茅野校長が応対したところ、四人は中国からの出国希望を表明しました。
学校からの連絡で日本大使館員が駆けつけ、約二`離れた日本大使館領事部に四人を連れて行き、朝鮮語で事情を聞きました。
事情聴取に立ちあった野本佳夫公使は同夜、「日本への亡命希望かどうかも含め調査中。四人は今夜は領事部に泊まる。中国側にも協力を要請している」と述べました。
北朝鮮出身者の日本施設への立ち入りは、昨年五月の瀋陽領事館事件がありましたが、この時は中国が身柄を拘束、最後は韓国への亡命となりました。
日本の脱北者支援組織によると、四人は北朝鮮咸鏡南道出身の女性(43)とその長女(13)、長男(10)、黄海南道出身の男性(20)で、日本への政治亡命を希望しているといいます。