日本共産党

2003年2月9日(日)「しんぶん赤旗」

民医連病院の真剣な取組み聴く

医療事故・事件再発の防止 党国会議員団が訪問


 日本共産党国会議員団の「自民党議員による攻撃を受けた民医連病院現地調査団」は八日、耳原総合病院(大阪府堺市)と川崎協同病院(川崎市)を訪れ、医療事故・事件の事実経過や真相究明、再発防止の取り組みなどについて病院関係者から聴取しました。自民党議員が六日の衆院予算委員会で民医連傘下の四病院を名指しで事実をゆがめた党略的な質問を行ったことから、医療事故・事件に対して政治が果たすべき役割を明らかにするために緊急に調査に入ったものです。

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耳原病院の関係者(右)から経験を聞く(左から)小池晃衆院議員、石井郁子副委員長、宮本岳志参院議員=8日、大阪・堺市

耳原総合病院

 特定医療法人同仁会・耳原総合病院には石井郁子衆院議員・党副委員長、小池晃、宮本岳志両参院議員が調査に入りました。病院側からは大野穣一・同仁会理事長、山村弘成・同専務理事、澤村雅美・同看護部長らが応対しました。

 二〇〇〇年六月にセラチア菌による院内感染の疑いで入院患者が死亡した事故について原因究明と対策について病院側が報告。当時、同菌は「弱毒の常在菌」で法律による届け出義務の対象外でしたが、堺保健所などにすぐ報告しました。

 その後、教訓にもとづき徹底した防止策をとっています。医師会の学習会の講師や看護協会の雑誌に論文を発表するなど、医療機関や地方自治体にその経験・教訓を普及しています。厚労省が主催する国立病院の感染対策講習の講師を務めるなど、医療界で大きな反響をよんでいることを明らかにしました。

 参加した党国会議員団は、「これほど真摯(しんし)な取り組みは全国トップクラスだと驚きました。これを政争の具にするとは許せません。耳原のような感染対策をとると現在の診療報酬では大幅な減収となる。誹謗(ひぼう)中傷はやめて、政府と政党は支援のためにこそ動くべきです」とのべました。

川崎協同病院

 川崎協同病院の調査には、児玉健次、大森猛両衆院議員と畑野君枝参院議員が参加。佐々木秀樹病院長、原弘明理事長、渋谷圭子総看護長らが対応しました。

 児玉議員らは、同病院の内部調査委員会と第三者による外部調査委員会の報告がどう生かされているかを質問。佐々木院長は、医師、職員の真剣な協議で、患者の人権の尊重、チーム医療の徹底、倫理委員会の設置などの取り組みが進んでいることを紹介しました。

 原理事長は、のべ一万世帯の組合員や地域の人たちに説明会を行ったことを報告。「商店会を訪ねたときに、川崎協同病院は地域文化の要なのでつぶしてはいけないと申し合わせていたことを知らされ、励まされた」とのべました。


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