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2019年6月23日(日)

きょうの潮流

 先日、小学1年の子どもをたたいて、けがをさせた母親が逮捕されたというニュースがありました。「勉強をせず教えても理解してくれない」と怒り、平手打ちしたと報道されています▼詳しいことはわかりません。しかし、なんとか子どもに勉強をわからせなければという、焦りのようなものが母親にあったのかもしれません▼不安定雇用が広がり、格差が激しくなるなかで、競争を勝ち抜くためには「勉強」ができなければという不安を親も子どもも感じています。安倍政権は不安を解消するどころか、「これからの社会を自ら生き抜く資質・能力を身につけろ」とばかり自己責任を押しつけています▼そんな状況が親を追い詰め子どもを追い詰めることになっていないでしょうか。「稼げる子どもに育てろ」などとあおりたてる風潮もあります。日本は国連子どもの権利委員会から、「社会の競争的な性格により子ども時代と発達が害されること」がないようにするべきだと勧告を受けています▼国会で児童虐待防止を強化する改正法が成立し、体罰禁止が明記されました。虐待をなくしていくために、児童相談所などの体制を強化し、親を監視するのでなく、寄り添って支援をしていくことが求められます▼同時に親と子どもを追い詰める貧困と格差の広がり、雇用不安をなくしていくことも必要です。子どもが健やかに成長できるよう、競争ではなく誰もが人間らしく生きていける政治と社会にすることが大切になっていると強く感じます。


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