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2019年6月16日(日)

きょうの潮流

 この100年で最も奥深く、変革を起こすほどの変化に光を当てる―。創設から1世紀を迎えた総会の始まりで、ILO(国際労働機関)のライダー事務局長はそう呼びかけました▼働きがいのある人間らしい仕事、社会正義や平和の絶え間ない前進。それを図っていくことが仕事の未来を望ましいものにする。憲章の前文に「世界の永続する平和は、社会正義を基礎としてのみ確立することができる」と掲げた組織ならではの意気込みです▼100周年の総会。ILOは職場での暴力やハラスメントを禁じる初めての国際条約を採択しようとしています。さまざまな嫌がらせや振る舞いによって傷つけられている人たち。新たな国際基準をつくることは社会に横行する人権侵害を打破していく一歩となると▼「多くの現代の権利は、いかなる職業であろうと、どこで働こうと、すべての人間には尊厳がある、というILOの一貫した信念に根付くものだ」。イタリアのマッタレッラ大統領の演説を本紙外信面が伝えています▼働く者の権利や労働条件が世界から大きく立ち遅れている日本。いまだにILOの出発点となった1号条約「8時間労働制」の批准を拒み、先に成立された「ハラスメント規制法」では禁止規定も被害者を救済する機関の設置も盛り込まれませんでした▼いま日本共産党は、8時間働けばふつうに暮らせる、性差別やハラスメントのない社会の実現をめざしています。人類の歴史を前に進めてきた人びとのたたかいとともに。


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