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2019年4月18日(木)

きょうの潮流

 忘れられないことがある。忘れてほしくないことがある。自分たちの体験をうけついでいってほしい―。あれから3年、語り部となった学生たちがいます▼熊本・南阿蘇村の黒川地区。東海大のキャンパスがあったそこは、住民とともに800人の大学生がくらす「学生村」と呼ばれていました。豊かな自然に恵まれた学舎は、地震によって一変。下宿やアパートは倒壊し、日常が突然うばわれました▼生き埋めになった仲間、必死の救出、死と向き合うことへの葛藤…。そのときの思いをつぎながら、有志の学生が集まって地域との交流も続けてきました。活動はいま、地震を体験していない世代に引きつがれています▼「被災地になったからこそ、次に人を亡くさない学びの場にすることができる」。彼らの姿を追った番組で中心となったメンバーが話していました。教訓を伝え、災害を知り、今後につなげるために▼復興や支援を後押しする市民のさまざまな活動。一方で被災者の生活再建は険しい。住宅ローンや教育費、親の介護。地元紙の追跡調査では家計に不安を感じている被災者が急増しています。それは全国の被災地に重くのしかかる実感でしょう▼「議会に届けたい声がたくさんある」。甚大な被害を受けた益城町で議席奪還をめざす共産党のかい康之候補の訴えです。復興より身内の議員が大事と閣僚が公言し、被災者の悲しみ苦しみに寄り添おうともしない政権。国民の努力を顧みず、日々の生活を軽んじる政治を変えようと。


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