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2019年4月17日(水)

きょうの潮流

 女性が子どものときから期待される「かわいい」とは、どんな価値なのか。愛される、選ばれる、守ってもらえる価値には、相手を絶対におびやかさないという保証が含まれている―▼社会学者の上野千鶴子さんが東大の新入生に贈った祝辞が話題になっています。入試をめぐる不公正や周りのゆがんだ価値観に言及。「社会に出ればもっとあからさまな性差別が横行している」と語りました▼働く現場で、就活や実習で、政治や司法、文化の世界で。職域を問わずに広がるセクハラ。絶句するほど低劣で人権や人格を否定される実態が明らかにされ、もうたくさんだ、終わりにしようとの声が次々に上がりました▼財務次官によるテレビ記者へのセクハラから1年。それを機にメディア労組が主催する院内集会が開かれました。今国会で審議される法規制を実効性あるものにし、今年6月にも制定される国際労働機関(ILO)のハラスメント禁止条約を日本政府に批准させようと▼セクハラ罪なんてないと開き直る政権、レイプ加害者が相次いで無罪になる日本の立ち遅れた法制度。根深い差別意識を変えていくためには、勇気を出して発信し続け、みんながつながること。世界の流れはMeTooからWithYouへ▼「被害を受けたことを『魂の殺人』と呼んでほしくない」。過去に性暴力を受けた女性弁護士がマイクの前で口を開きました。「私たちは死んではいない。生き直してここに立っている」。誰もが尊重される社会をめざして。


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