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2019年1月20日(日)

きょうの潮流

 毎日あふれる情報のなか、一瞬で相手の心をつかむ。これが欲しい、ここに行きたい、もっと知りたい。そう思わせるのがキャッチコピーだ―。コピーライターのプロが教えています▼人を駆り立てる言葉選びにはいくつかのコツがあるとか。ターゲットを絞り込んだり、性別に合わせて欲望を刺激したり。数字やランク付けを使って興味を引くことも。とくに男性を対象にした週刊誌や雑誌などは扇情的な性表現が目立ちます▼「ヤレる女子大学生ランキング」と題する記事を載せた『週刊SPA!』が抗議を受けて謝罪しました。この問題では、同じ女子学生として見過ごせないと、記事の取り下げと謝罪を求めるネット署名への賛同が集まっていました▼署名を呼びかけた国際基督教大学4年の山本和奈さんは「女性をモノ扱いする世の中は男性もモノ扱いされる」。編集部を訪れて直接抗議したのも一緒にメディアのあり方を考えたかったからだと▼性的な対象だけに女性をおとしめる表現や記事は以前からまかり通り、今もなくなっていません。しかし今回のように若い女性たちが立ち上がり、力を合わせて問題の本質と責任を認めさせ、編集部と再発防止や企画まで意見交換した例は珍しい。いまだ性差別が色濃い日本社会のなかで勇気ある行動です▼声を上げるべきは若者という山本さん。これもセクハラは許さない「#MeToo」運動のひろがりです。「わたしたちは黙らない」。いま、世界を変えている“キャッチコピー”です。


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