しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年6月7日(木)

きょうの潮流

 あの日のことを毎晩思い出してしまう。心に負った深い傷。昨年6月、東名高速であおられた末に亡くなった夫婦の長女の手紙がテレビで紹介されていました▼危険運転の怖さを世に知らしめた事故から1年がたちましたが、後を絶ちません。先日も首都高速で危険運転をした男が逮捕されました。後ろの車にクラクションを鳴らされたことに腹を立てあおり、道路上で急停車させたあと、運転手を脅した疑いが持たれています▼きのう6月6日は、怒りの感情とうまく付き合うアンガーマネジメントの日でした。怒りのピークが6秒であることと、「むかむか」の語呂合わせから日本アンガーマネジメント協会が呼びかけ、3年前から記念日として認定されています▼同協会が先月末に発表した運転についての調査では、9割をこす人が運転中にイライラしたことがあると答えています。渋滞や前の車が遅いとき、あおられたときにイライラしやすいと▼深刻なのは怒りを覚えた際に危険運転をする可能性がある人が6割超もいたこと。車内で悪態をつく、深呼吸などで心を落ち着かせるといった対処もありましたが、怒りの連鎖を断つには相手を思いやる気持ちが必要でしょう▼自身の怒りを理解し、感情をコントロールできなければ、傷つけ、命を奪い合うことにまで発展しかねません。しかし不正や偽りにたいする正当な怒りは社会を進歩させてきました。怒りをどこにぶつけるのか。それもまた、アンガーマネジメントなのかもしれません。


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