しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

2018年3月6日(火)

きょうの潮流

 「日本人には米国の核政策に対して2種類の声が存在している。一つは、核兵器の使用に反対する圧倒的多数の国民の声。もう一つが、これらとは全く異なる少数の官僚機構だ」。米「憂慮する科学者同盟」のグレゴリー・カラーキー氏は核兵器をめぐる日本人の世論を的確に言いあてています▼広島・長崎での原爆投下やビキニ事件を経て、国民的な核兵器廃絶運動が広がりました。米軍の核持ち込みに反対する運動が各地で展開され、米国防総省からは「(日本人の反核感情は)精神病的な状況」との悪罵すら出ました▼これとは真逆の、世界の誰よりも米国の「核の傘」にしがみついてきたのが、歴代の自民党政権と一部の官僚機構でした。そのおぞましい姿が本紙報道(4日、5日付)であらわになりました▼オバマ前政権が目指した核戦力の大幅な削減を具体化するため、日本大使館関係者との協議に臨んだ米議会の「戦略態勢委員会」メンバーは、「びっくりするような」(委員の1人)声を聞きます▼日本との相談なしに核弾頭を削減するな、古い核弾頭を更新してほしい、揚げ句には、沖縄への核貯蔵庫建設すら、「積極的な提案」だと肯定したと、内部文書に記されています▼こうした官僚機構と、米国の「核の傘」依存が強い安倍政権、核戦力の強化を目指すトランプ政権が結びついた今日、危険な状況が広がっています。同時に、核兵器禁止条約が採択された今、こうした核依存勢力は「少数者」であるのも厳然たる事実です。


pageup