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2012年6月13日(水)

オスプレイ、岩国試験飛行へ

沖縄配備の突破口狙う

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 米海兵隊の新型輸送機MV22オスプレイの普天間基地(沖縄県宜野湾市)への配備問題で、日米両政府は、普天間配備前に、海上輸送してきた機体を岩国基地(山口県岩国市)に陸揚げし、機体の整備・試験飛行を実施しようとしています。政府は、岩国へのオスプレイ搬入を普天間配備の突破口と位置付けており、市や県の対応も問われます。

 防衛省の神風(じんぷう)英男政務官は11日、岩国市の福田良彦市長と会談し、岩国基地へのオスプレイ陸揚げ・試験飛行を受け入れるよう求めました。市側の説明によると、日米両政府は、沖縄の現状を踏まえ、オスプレイの配備方法を検討。その結果、船舶で輸送・陸揚げし、機体の整備・試験飛行をする場合、技術的に実施可能な「防衛施設」として米軍の那覇港湾施設(沖縄県那覇市)と岩国基地が挙げられました。このうち岩国基地は「那覇港湾施設に比べて、より安全・円滑に沖縄への配備が実施可能との結論が得られた」としました。

 日米両政府が検討過程で踏まえたという「沖縄の現状」とは、オスプレイ配備反対が9割にも上る沖縄県民の世論状況です。日米両政府が検討していた那覇港湾施設への陸揚げ・試験飛行にも、那覇市長をはじめ超党派で激しく反対の声を上げていました。

 神風政務官は、今回の要請はあくまでも「一時的」な陸揚げであり、試験飛行も「極めて限定的」であって、「岩国飛行場への配備を目的にするものではない」と強調しました。

 しかし、これをいったん認めれば沖縄への配備強行の道が開かれることになります。その結果、岩国にもオスプレイが飛来し、恒常的に使用されることは必至です。神風政務官も「オスプレイの普天間飛行場への配備後の岩国飛行場における同機の運用」があると認めています。

 岩国基地への陸揚げを認めることは、沖縄県民の総意を踏みにじり、基地の重圧、犠牲をいっそう強いるとともに、岩国市民をはじめ山口県民らにも大きな基地負担をかぶせるものです。(榎本好孝)


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