2010年7月24日(土)「しんぶん赤旗」
人種差別発言なかった
米大統領 解雇職員に謝罪
【ワシントン=小林俊哉】オバマ米大統領は22日、白人を差別する発言をしたとして事実上の解雇処分となった元農務省の黒人女性職員に対し、事実誤認だったとして、電話で遺憾の意を直接伝え、農務省への復職を求めました。21日には、ギブズ大統領報道官が、「政府を代表して謝罪する」と述べています。
この問題は、農務省職員として南部ジョージア州で農民支援にあたってきたシャーリー・シェロッド氏が今年3月、黒人擁護団体「全米黒人地位向上協会(NAACP)」の関連会合で行った講演で、白人農民に対して十分相談に乗らなかったと発言した部分が、保守系のウェブサイトに掲載されて問題となったものです。
掲載したのは、右派運動「茶会(ティー・パーティー)」の活動家です。FOXニュースなど保守派メディアから白人に対する“逆差別”との批判があがるなか、ビルサック農務長官はシェロッド氏の解雇方針を決め、同氏は退職に追い込まれました。
しかし、父親が白人に殺害された経験を持つシェロッド氏は、同発言は人種偏見の克服の重要性を訴えた中での1エピソードだったと反論。実際に、シェロッド氏の支援で農地の差し押さえをまぬかれた白人農民の証言が報道され、講演全体が明らかになるなかで、当初の保守派の宣伝が、シェロッド氏の発言をねじまげたものであったことが判明しました。

