2008年11月16日(日)「しんぶん赤旗」

中労委員に全労連出身者

淀さん 連合以外から初


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(写真)淀房子さん

 政府は十六日付で、不当労働行為の救済などにあたる中央労働委員会の第三十期労働者委員として、全労連などが推薦する淀房子さん(61)=前・全医労(全労連加盟)副委員長=を任命しました。一九八九年の労働戦線再編後初めて連合以外から任命されました。

 淀さんは、「特定独立行政法人等(国立病院機構など)担当委員」に推薦されていました。淀さんは「すべての労働者の味方となって頑張りたい。不当労働行為をなくし、労働者の権利が守られ、人間らしく生き働くことができるよう役割を果たしたい」と話しています。

 中労委の労働者委員は、「系統別に比例させる」との政府方針にも反して、十八年にわたって十五人の労働者委員を連合委員だけが占める不公正・偏向任命が続いていました。

 全労連と純中立労組懇談会、日本マスコミ文化情報労組会議が全国労働委員会民主化対策会議(百四十七万人)をつくって是正を求めてきました。ILO(国際労働機関)が是正を勧告し、九都府県で連合以外から委員が任命され、全労連が特定独立行政法人で無視できない多数を占めるもとで、偏向任命を続けることができなくなったものです。

 民主化対策会議は「労働戦線再編後初めてのことであり、歴史的・画期的な出来事」とする声明を発表。これを力に労働者の権利を守るたたかいを前進させるとともに、一般企業担当の委員獲得めざし取り組みを続けるとしています。


 中央労働委員会 解雇や賃金差別、団体交渉の拒否など不当労働行為事件の審査や労働争議の解決にあたります。公益、労働者、使用者の3者で構成され、任期は2年。不当労働行為事件では、各県労委を経た案件が再審査されます。


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