2008年11月11日(火)「しんぶん赤旗」

しんぶん赤旗全国囲碁・将棋大会

囲碁 伊達さん 手厚い勝ち

将棋 下平さん 終盤で逆転


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 第四十六回しんぶん赤旗全国囲碁・将棋大会二日目の九日、ベスト8に勝ち残った選手たちが全力で好勝負を展開しました。十代、二十代の活躍で活気にあふれた大会となりました。

 囲碁は優勝から三位までを二十代以下が獲得し、若手の台頭を印象付けました。攻めを得意とする同士の激しいたたかいとなった囲碁決勝戦は、香川代表の伊達昌希さん(29)が宮城代表の太田尚吾さん(21)に白番8目半勝ちし、初の赤旗名人となりました。

 伊達さんは、「序盤は気持ちよく打てたが、途中で難しくしてしまった」と話します。手厚い打ち筋で勝ちきりました。

 準優勝の太田さんは「大会初出場で決勝まで来て上出来でした。最後は実力不足でした」と感想を述べました。

 三位となった福岡代表の田中伸幸さん(17)は、四年前に続き、二度目の参加でした。「準決勝で負けたのは悔しい。ちょっと甘かった。三位決定戦は気持ちを切り替え、自分の碁が打てた」と話しました。

 将棋では、福岡代表の下平雅之さん(36)が決勝戦で、昨年優勝の武田俊平さん(29)を破って初優勝。決勝戦を振り返り、「中盤までは作戦負けと思っていましたが、終盤でいい手を発見できて逆転しました」と、満面に笑みを浮かべます。

 下平さんは終局数手前に勝利を確信、扇子をぐっと握り、喜びを隠そうとしていたのが印象的でした。準優勝の武田さんは「決勝で負けたことは残念だけど、今年は調子が悪いと思っていたのに、ここまで勝ち進めたことに満足しています」と話します。

 三位になった愛知代表の井上輝彦さん(22)は大学四年生。「逆転が多いことが、他のゲームにない将棋の魅力」といいます。この日も準々決勝で、東京代表の多々納守さん(15)に「逆転勝ち」。「実は多々納君には、昨日のリーグ戦で一回負けている。その雪辱ができたのが一番うれしい。最近は十代の強い子が増えていますね」と話します。

 その多々納さんは準々決勝の惜敗について「力不足でした。でも、ぼくは負けた相手に、また勉強して勝つのが目標。今度は勝ちたい」と話していました。

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将棋

先▲下平雅之さん(福岡)

 △武田俊平さん(招待)

▲5六歩△3四歩▲5八飛△3三角▲7六歩△4四歩▲5五歩△4二銀▲6八銀△4三銀▲5七銀△2二飛▲2八銀△6二玉▲3六歩△7二銀▲5六銀△7一玉▲3七銀△5二金左▲3八金△8二玉▲4九玉△6四歩▲7五歩△6三金▲3九玉△9四歩▲9六歩△5二飛▲4六歩△5四歩▲同歩△同銀▲5五歩△4三銀▲5九金△2四角▲4八金上△3三桂▲4七金直△1四歩▲2八玉△1五歩▲2六歩△1二香▲6六歩△4五歩▲同歩△5四歩▲6五歩△同歩▲7四歩△同歩▲5四歩△同銀▲4四歩△5七歩▲4八飛△4五桂▲5三歩△4二飛▲4六銀△5八歩成▲同飛△4六角▲同金△5七銀▲4五金△5八銀成▲3七角△7三銀▲5四金△同金▲8五桂△4六歩▲7五歩△4九飛▲7三桂成△同桂▲7四歩△4五桂▲7三歩成△同玉▲7四歩△同玉▲7五歩△8四玉▲7六桂△9三玉▲4五銀△同金▲8五桂△9二玉▲7四歩△2七銀▲同金△3八金▲同玉△4七歩成▲2八玉△3七と▲同金△3九角▲2七玉△3五歩▲7三歩成△3六金▲同金△4七飛成▲3七歩△7二金▲5五角△3六歩▲8二金△同金▲同と△同飛▲同角成△同玉▲7三銀(投了図)まで121手で下平さんの勝ち。

図

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