2008年9月19日(金)「しんぶん赤旗」

将棋新人王戦決勝 第1局

佐藤四段が先勝


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(写真)星野良生三段(右)を下した佐藤天彦四段(左)。奥、左から2人目は立会人の日浦市郎七段=18日、東京都渋谷区の将棋会館

 第三十九期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第一局は十八日、東京都渋谷区の将棋会館で佐藤天彦四段(20)と星野良生(よしたか)三段(20)とのあいだで熱戦が展開され午後四時四十九分、後手の佐藤四段が一一〇手で勝ちました。第二局は二十五日(木)、同所で行われます。

 午前十時、立会人の日浦市郎七段、奥原紀晴赤旗編集局長らが見守るなか対局開始。先手となった星野三段の作戦は居飛車・矢倉戦でした。21手目、玉の囲いを後回しにして3筋の歩交換をし、主導権を握ろうとする動きに出ます。後手の佐藤四段は、先手の動きを利用して3筋から盛り上がる作戦。40手までで昼食休憩となりました。

 午後に入ってもしばらく駒組の手順が続きましたが、星野三段が51手目▲3六歩と歩を合わせて銀を進出させ本格的なたたかいが始まりました。

 佐藤四段は、自玉近くの桂を跳ね出して、それを取らせる間に星野玉に攻めかかります。60手目△6六歩に星野三段が▲同銀と応じたため、後手にすんなり馬を作られてしまいました。日浦七段は「▲同銀は敗着。馬を作られては大きすぎます」。

 その後は、形勢が大きく開いたまま、佐藤四段が勝利。星野三段にとってはプレッシャーからか中盤で失速し、実力を十分出し切れないままの敗戦。第二局の奮闘が期待されます。

 佐藤四段の話 序盤で珍しいことをやられて自信がなかった。馬を作って持ち直したと思いました。

 星野三段の話 序盤は予定の作戦通りです。61手目▲同金と取ることができると錯覚していました。


先▲三段 星野良生
  △四段 佐藤天彦

▲7六歩△8四歩▲6八銀△3四歩▲6六歩△6二銀▲5六歩△5四歩▲4八銀△4二銀▲5八金右△3二金▲6七金△7四歩▲7七銀△4一玉▲7九角△5二金▲3六歩△3三銀▲3五歩△同歩▲同角△5三銀▲4六角△6四歩▲3八飛△6三金▲6八玉△7三桂▲7九玉△4四銀右▲2八角△3五歩▲4六歩△3四銀▲4七銀△3一角▲7八金△5三角▲1六歩△1四歩▲8八玉△9四歩▲9六歩△2四歩▲1八香△8五歩▲1七角△3三桂▲3六歩△同歩▲同銀△3五歩▲4五歩△同桂▲4七銀△6五歩▲4六歩△6六歩▲同銀△8六歩▲同歩△同角▲8七歩△5九角成▲4五歩△同銀左▲7七銀△9五歩▲6四歩△同金▲9五歩△9八歩▲同香△9七歩▲同香△8五桂▲8六銀△6六歩▲同金△9七桂成▲同桂△8四香▲3三歩△同金▲8五桂打△9六歩▲7七桂△9七歩成▲同玉△8五香▲同桂△9六歩▲同玉△8四桂▲9七玉△9五香▲8八玉△6五金▲同金△7六桂▲8九玉△8八歩▲同金△同桂成▲同玉△7六桂▲7八玉△8五飛(投了図)まで110手で佐藤四段の勝ち

図

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