2008年3月20日(木)「しんぶん赤旗」

コロンビア越境攻撃

米州機構が非難決議

米国だけ不満を表明


 【メキシコ市=島田峰隆】十七日にワシントンで開かれた米州機構外相協議会は十八日未明、コロンビア軍によるエクアドル領内への急襲を「拒否し」、領土保全と内政不干渉の原則を強調する決議を採択して閉幕しました。

 報道によると、エクアドルは領土侵犯を非難し主権尊重の厳守を求める文言を要求。「親米国」とされるメキシコやチリを含めてラテンアメリカ諸国は軒並みエクアドルを支持しました。

 しかし、米国があくまで「自衛権」に固執したため会議は紛糾。決議採択まで十四時間もかかりました。英BBC放送は「米国だけが最終合意に不満足を表明した唯一の国だった」と報じました。

 決議は、第一項で、七日の中南米・カリブ海地域の政治協議機構「リオ・グループ」の首脳会議宣言を「積極的に受け入れる」と強調しています。同宣言は、国連憲章を基礎にした域内諸国の平和共存やコロンビアの謝罪と再発防止の約束などを盛り込んでいます。

 また、「国際法の原則、主権の尊重、武力行使や威嚇の放棄、他国への不干渉の完全な有効性」を確認しました。

 米州機構事務総長に対しては、決議の遂行を監視し、エクアドルとコロンビアの信頼醸成メカニズムをつくるよう求めています。

 他方で、コロンビアに配慮して、「とりわけ麻薬密売活動と結びついた犯罪組織や不法集団の行動による安全への脅威とたたかう全加盟国の固い約束」という文言も入りました。

 エクアドルのサルバドル外相は、リオ・グループの宣言の内容が決議に入ったことで、「米州機構の全加盟国の確認を勝ち取った」と歓迎しました。ベネズエラのマドゥロ外相は、「ラテンアメリカ諸国がチームで行動すると勝利者になる」と述べました。


 米州機構(OAS) 米州大陸の諸国が参加して一九五一年に発足した地域機構。正式加盟国は現在三十五、本部はワシントンにあります。外相協議会は、緊急の問題が生じた場合に開かれるもので、今回はエクアドルが開会を要請しました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp