2003年1月15日(水)「しんぶん赤旗」
農民連(農民運動全国連合会、佐々木健三会長)の第十五回全国大会が十四日、東京都内で始まりました。十六日までの日程で、全国の豊かな経験をもとに運動方針を議論します。
小泉内閣が、日本の主食で農業の中心となる米・水田農業と農地をつぶす「改革」方向を打ち出し、安全・安心な信頼できる国産農畜産物を求める国民との連帯で農業と農山村を復権させることが農民連にとって大きな課題になっています。
佐々木会長は開会あいさつで、昨年十二月に農水省の「米政策改革大綱」が出た翌日に食健連と共同で開催した、米と農業を守れとの中央集会にふれ、「冷たい雨のなかでも農民千三百人の参加者は落後者もなく、たたかいの出発点となった」と強調。BSE(牛海綿状脳症、狂牛病)の被害補償や輸入農産物の安全性の実態告発で国民共同が広がったことをうけ、「ものを作らせない自民党政治にたいし、安全でおいしい農産物を作り届ける共同の運動に大いに力をつくそう」と呼びかけました。
大会議案を報告した笹渡義夫事務局長は、小泉「改革」が打ち出している農政が、米と農産物を市場原理にゆだね安定供給責任を放棄し、農地と農協を破壊し大企業に支配させる「戦後農政の総決算」というべき内容だと指摘。昨年秋の食健連グリーンウエーブ(食糧の波)での懇談でも、農山村破壊にたいし市町村長や農協組合長が不安と批判の声をあげ、消費者からも農民連に期待が広がっている面をしっかりみることが大事だとのべました。
同日夜、農民連会員がもちよった農畜産物による大会記念レセプション「大地の恵み・自慢市」がおこなわれました。
来賓として日本共産党の市田忠義書記局長、日本米穀小売商業組合連合会の長谷部喜通理事長、全国労働組合総連合の熊谷金道議長、全国商工団体連合会の市川喜一会長、新日本婦人の会の高田公子副会長があいさつして農民連の発展と協力共同を訴えました。