2003年1月7日(火)「しんぶん赤旗」
運送大手「佐川急便」(本社京都市)の法人登記簿が勝手に変更され、真鍋邦夫社長ら役員全員が解任された形になっていたことが、六日までに分かりました。自民党京都府議団長の森田喜兵衛府議(78)が自らを代表取締役に、知人五人を取締役として登記していたことを認めています。佐川急便側は虚偽登記だとして、容疑者不詳のまま京都府警九条署に告訴しました。
森田府議によると、昨年十二月二十日、自らが経営する京都市南区の運送会社事務所で佐川急便の「臨時株主総会」を開催。同社の全役員、監査役の解任と、同府議らの取締役就任を議決したとする議事録を作成した上で、同二十五日、京都地方法務局に役員変更を登記したほか、会社登録印も変更していました。
同府議は「同社の設立当初から資金などを援助した。面倒は自分に見させて、何も報酬を払っていない」と話しています。
これについて、佐川急便側は六日付の新聞広告で、京都地裁が昨年十二月三十一日、森田府議ら六人が役員の地位になく、真鍋社長らが役員であることなどを内容とする仮処分を決定したことを明らかにしました。