2002年12月7日(土)「しんぶん赤旗」
米海兵隊少佐による婦女暴行未遂事件で、沖縄県議会は六日、米軍基地関係特別委員会を開き、米軍に対し「被疑者の身柄を直ちに日本側に引き渡すよう再度要求するとともに、日米地位協定を抜本的に改正すること」などを求める、抗議決議と意見書を本会議に提案することを全会一致で決めました。両議案は、十二月定例県議会が開会する十日に可決される予定です。
委員会では、前日に米側が被疑者の身柄引き渡しを拒否したことに対し、自民党委員からも「独立国としての主権が侵害されている」と怒りの声があがり、「遺憾の意」を示しながら米軍の回答をうけいれた日本政府の態度に厳しい批判の声が相次ぎました。
沖縄県の新垣良光知事公室長は、「日米地位協定の抜本的な見直しを、今後とも、さらに強く求めていきたい」と答弁。また、与野党の各委員から、全県あげて地位協定の抜本的改正を要求するために、県民大会などの開催が必要ではないかと求められ、同室長は「これも視野に入れたい」と、前向きな姿勢を示しました。
日本共産党の宮里政秋県議は、県議会で八回も地位協定の見直し決議をあげていることを紹介し、「(日米地位協定の)運用の改善では身柄の引き渡しもできない。協定の改正が絶対に必要だ」と主張しました。
日本共産党の宮里政秋県議と前田政明那覇市議は六日午後、那覇市の県民広場前で街頭演説をして、米海兵隊少佐による女性暴行未遂事件を糾弾しました。
宮里県議は、「犯罪を犯した米兵が基地内に逃げれば逮捕できないという現在の日米地位協定は、まさに日本の主権を侵害している」と指摘し、また「地位協定の運用改善が合理的」などとして、改正を求めない日本政府の対米追従の態度を厳しく批判。「女性の人権を踏みにじっている地位協定は、県民の世論と運動で変えさせるしかありません。また、その根本的な問題である沖縄の米軍基地を撤去させるために、県民のみなさんとともに力を合わせたい」と訴えました。
沖縄県で起きた米海兵隊少佐による婦女暴行未遂事件の容疑者の引き渡しを米側が拒否したことについて、日本政府は六日、米側の態度を容認し、抗議すらしていません。
小泉純一郎首相は同日午前、「捜査については(米側は)協力するといっているから、日本の警察と米側の協力を得て事実解明されるようにお互いが全力を尽くすべきだ」とのべました。