日本共産党

2002年12月3日(火)「しんぶん赤旗」

政府 イージス艦派遣検討

首相、「いつでも出せる」


 インド洋での米軍対テロ報復戦争の“支援”に、海上自衛隊のイージス艦を派遣することについて、小泉純一郎首相は二日午前、「出そうと思えば、いつでも出せる。必要があれば、状況を見ながら検討する」と述べ、政府として派遣を検討する方針を表明しました。

 福田康夫官房長官も同日午前の記者会見で、「検討していると言えば、検討している。せっかく持っている艦船なので、有効に活用するのは国益にかなう」とのべました。

 派遣検討の理由に関し、福田長官は「アルカイダが、アフガニスタン国内から外国に海路を使って逃亡する恐れが指摘されている」とのべ、テロ組織の逃亡を海上で警戒する米軍への支援の必要性を指摘。さらに「調査能力が高く、警護の面でこれに勝るものはない。居住性能もいい」とのべました。

 インド洋へのイージス艦派遣は、一年前のテロ対策特別措置法案の審議のときから議論になり、その後、米側から非公式に派遣要請があったと報じられるたびに政府は否定してきました。

 しかし、与党内には「(派遣すれば)わが国の協力のいわばアピール度というのは非常に高い」(公明・山口那津男議員、二〇〇一年十一月二十九日、参院外交防衛委員会)と推進する声もありました。

 自衛隊派兵自体がそもそも憲法違反ですが、イージス艦派遣は米軍の戦争との一体化を強めるだけでなく、対イラク戦争を事実上支援することにつながります。

 日本政府が米国の無法な武力攻撃に手を貸すということになるだけに、その姿勢が問われます。


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