日本共産党

2002年11月25日(月)「しんぶん赤旗」

日朝問題はアジアと世界の重大問題

包括的な話し合い大切

テレビ朝日系「サンデープロジェクト」 穀田国対委員長が発言


 日本共産党の穀田恵二国対委員長は、24日放送のテレビ朝日系「サンデープロジェクト」に出席し、北朝鮮による拉致問題、国交正常化問題について日本共産党の立場をわかりやすく発言しました。

88年、政府に初めて拉致疑惑認めさせた日本共産党

 番組では、拉致問題での各党の態度が問題となり、司会の田原総一朗氏が拉致問題をめぐる主な動きをパネルで紹介。その冒頭に「1988年3月 政府初めて拉致疑惑認める」と明記されていることについて、穀田氏が日本共産党の橋本敦参院議員の質問にたいする梶山静六国家公安委員長の答弁だと指摘し、田原氏も「そうだ」と応じました。

 田原氏は森喜朗前首相や高村正彦元外相らの発言をとりあげ、自民党の責任を追及。それにつづいて、二〇〇〇年十月の志位和夫書記局長(当時)の「拉致問題を国交正常化交渉でとりあげる以上、どこに出しても通用する確たる証拠、論拠を示すべき」という発言を示し、「証拠がなかったら拉致問題を国交正常化の議題にすべきじゃないといっているのか」と質問しました。

 穀田氏は「そうじゃない。私たちは、八八年の三月に、橋本さん(敦参院議員=当時)が最初にとりあげて、(政府は)『拉致がある。北朝鮮の犯行だ』と認めた」とのべ、日本共産党が拉致問題にいち早く真剣に取り組んできたことを改めて紹介しました。そのうえで、志位氏の発言について、「確たる証拠にもとづいて交渉しなければ、足場を固めなければ駄目だ、という意味だ」とのべ、拉致疑惑解明のためにもしっかりした足場を固めての交渉が必要だという日本共産党の一貫した立場を説明しました。

 自民党の平沢勝栄衆院議員が「警察が(拉致被害者を)八件十一人といったのは、加害者が出てくれば、きちんと訴追に耐えられますよという意味で認定した」と発言したのに対しても、穀田氏は「まさに認定したそういう状況について、警察の当時の公式見解にもとづいて、われわれはいっている」とのべました。

 今後の拉致問題解明の取り組みに話題が移り、穀田氏は「今度の(日朝国交正常化交渉再開)問題は、アジアと世界の平和に大きな問題だということをきちんと前提にしたうえで、やっぱり、家族のみなさんのご意向、被害者の意見、国民の世論、これらをふまえて交渉すべきだ」と主張。拉致被害者の横田めぐみさんの両親が番組の初めの部分で、家族の帰国や面会などの問題をめぐっては「複雑な問題がある」と発言したことも引きながら、「(拉致被害者の)家族の(帰国)問題については最優先の課題として取り組む。あわせて、核の問題、過去の問題、いろんな問題について包括的に話し合うということを小泉さん(首相)はいっている。外交交渉なのだからそこを信頼して、しっかり見守り慎重に対応すべきだ」と強調しました。

 また、「五人を帰したら二度と帰ってこない」など、他党議員から北朝鮮の無法ぶりを強調する発言が続いたことについても穀田氏は「相手が無法だから、無法をやっていいというのでは駄目だ。無法だからこそ、冷静に徹底して(交渉を)やるべきだ」と強調しました。

公明党議員が「北朝鮮の実態がわかっていなかった」と弁明

 番組では、拉致問題についての公明党の態度が問題になり、司会の田原氏が週刊誌報道を念頭に「増元るみ子さんの弟さんが『公明党に頼んだけれども、何にもしてくれなかった』と(いっている)」と質問。同党の高木陽介衆院議員は「浜四津(敏子代表)代行が九九年に、鹿児島に行ったときにその話があった」と被害者から依頼があったことを認めながら、「党全体で取り組むという形」にならなかったと弁明しました。そして「浜四津さんが増元さんにお会いしてしっかりおわびするということで連絡をとらせていただいた」とのべました。

 また七二年の公明党訪朝団について、高木氏は「北朝鮮の実態がわかっていなかった」「今思うと、その辺の外交の感覚が竹入訪朝団はずれていた」などとのべ、金日成個人崇拝を美化した同党訪朝団を否定することに躍起になっていました。

 


もどる

機能しない場合は、ブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp