日本共産党

2002年11月15日(金)「しんぶん赤旗」

中国共産党大会が閉幕

規約に「三つの代表」明記


 【北京14日田端誠史】北京の人民大会堂で八日から開かれていた中国共産党第十六回全国代表大会(十六回大会)は十四日午前、新しい中央委員会および中央規律検査委員会のメンバーを選出するとともに、江沢民総書記の十五回大会中央委員会報告を承認、「三つの代表」を「行動の指針、長期に堅持すべき指導思想」とする党規約改正案および中央規律検査委員会の活動報告を承認して閉幕しました。

 新華社発表によると中央委員選出の中で、現在の政治局常務委員七人のうち、胡錦涛氏だけが選出され、江沢民、李鵬、朱鎔基、李瑞環、尉健行、李嵐清の各氏が引退。これまでにない大幅な指導部の世代交代が行われることになりました。

 報告承認の決議では、「三つの代表」という思想がマルクス・レーニン主義、毛沢東思想、トウ小平理論の「継承と発展」であり、現代の世界と中国の発展変化が党および国家の活動にたいして新しく要求しているところを反映したものだと強調しています。そして、「小康」(いくらかゆとりのある)社会を全面的に建設するという二十一世紀初頭の方針が決定されたと述べています。

 党規約にも小康社会の全面的建設という奮闘目標が書き込まれます。党員についての規定は、労働者、農民、軍人、知識人と並んで、これまでの「その他の革命分子(革命的な人々)」から「その他の社会階層の先進分子(先進的な人々)」と改められました。

 承認された規律検査委員会の活動報告では、清廉な党風の強化、反腐敗闘争を深めることなどが十六大会決定の実現に政治的保証を与えると位置づけられています。

 閉幕式は江沢民総書記の司会で進められ、各決議について賛成、反対、棄権を挙手によって確認しました。各決議とも反対、棄権はなく満場一致でした。

 十五日に開催される十六回大会第一回中央委員会総会で、政治局や政治局常務委員会、総書記、書記局、党軍事委員会などの党指導機構を決定します。新たに選ばれる政治局常務委員が同日、内外の記者団と会見をする予定です。


 (注)「三つの代表」=中国共産党が中国の先進的な生産力の発展要求、中国の先進的な文化の前進方向、中国のもっとも広範な人民の根本利益の三つを代表するという思想。

 


もどる

機能しない場合は、ブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp