2002年10月25日(金)「しんぶん赤旗」
【モスクワ24日北條伸矢】モスクワ中心部の劇場に二十三日午後九時(日本時間二十四日午前二時)ころ、武装集団が侵入し、観客・出演者を人質にして立てこもりました。ロシア南部チェチェン共和国の武装勢力が犯行声明を発表し、「チェチェンでのロシア軍の軍事行動の中止」を求めています。子どもなど一部の人質が解放されたものの、約七百人が閉じ込められています。警察当局は二十四日夕、二十三日夜に人質の女性一人が死亡したことを確認しました。
TVSテレビは、二十四日午後六時半ころ、劇場の方向から銃撃音が聞こえたと報じました。人質には米国、英国、ドイツなど外国人七十五人が含まれています。今のところ、日本人がいるとの情報はありません。
犯行現場は人気ミュージカル「ノルト・オスト」を上演中の劇場で、千席余りある座席は七、八割埋まっていました。二十四日未明にかけ、何度か銃撃音が聞こえたといいます。武装集団は毛布、食料などの受け取りを拒否しています。
現場付近は武装警官が取り囲み、一昼夜が過ぎても緊迫した雰囲気のまま。武装集団と赤十字代表らとの交渉で二十四日午後、英国人を含む五人の人質が解放されました。その後、下院議員や医師らが犯人らと接触しましたが、交渉はこう着状態が続いています。
ロシアのプーチン大統領は、二十六日からメキシコで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議への出席を中止。カシヤノフ首相が代理で参加します。