2002年10月4日(金)「しんぶん赤旗」
病原体に汚染された輸入脳硬膜の移植で難病のクロイツフェルト・ヤコブ病に感染させられたとして、被害者が国とドイツの製薬企業などに損害賠償を求めた薬害ヤコブ病訴訟で三日、滋賀県大津地裁で第六次提訴の三人の原告と、被告の国と企業の和解協議がおこなわれ、新たに原告一人が、国、企業との間で和解しました。
この原告は、闘病中の男性で、生存被害者との和解成立は大津訴訟では初めてです。
原告側の中島晃弁護団長は「命あるうちに和解できてほっとしている」とのべ、この日は和解できなかった二人についても「和解の見通しができた」と話しました。
和解した患者の妻(64)は「みなさんのおかげで和解できたことを主人に話してあげたい」と声をつまらせていました。
またこの日は和解できなかった男性原告(66)は、病院がカルテを廃棄していたケースで、「ヤコブの犠牲者だと証明してやっとここまできた。かならず和解をかちとりたい。そうすればカルテがない人たちもたくさん出てくると思います」と話していました。
薬害ヤコブ病訴訟は今年三月、東京、大津両地裁で国と企業が責任を認め、被害者に「お詫(わ)び」を表明、一人平均約六千万円を支払うなどの和解が成立、以後各地で、追加提訴分の和解が続いています。