2002年9月29日(日)「しんぶん赤旗」
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今月三十日でわが国原子力開発史上初の犠牲者を出した核燃料加工会社JCO(茨城県東海村)臨界事故三周年を迎えるにあたって、「JCO臨界事故を忘れない、原子力事故をくりかえさせない9・30茨城集会」が二十八日、同村内で開かれました。同集会実行委員会が主催したもので、百人余が参加しました。
集会では「県原発を考える会」の中村敏夫会長がこの間、次々と明らかになった電力各社による原発損傷隠しなどにふれ、「原子力安全・保安院は東電と“同じ穴のムジナ”。安全を守る役割を果たしていない」と批判し、規制機関の必要性を強調。原発優先の政策がゆきづまっていることを解明し、原子力政策の根本的な転換と住民運動の前進をよびかけました。
原研と核燃機構(旧動燃)との統合問題について、原研労組の岩井孝委員長が問題点を指摘しました。
会場からは「独立した規制機関が必要だ」などの声が出されました。
集会は▽電力業界“不祥事”の第三者機関による徹底解明と規制機関の確立▽臨界事故被ばく者救援、損害補償▽原子力政策の根本的転換▽自然エネルギーの開発――などを求めるアピールを採択しました。