2002年9月16日(月)「しんぶん赤旗」
住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)に反対し、同ネットワークの差し止め訴訟を支援する「住基ネットに反対する9・15集会」が十五日午後、東京都墨田区のすみだリバーサイドホールで開催され、七百八十人の市民が参加。「政府に住基ネット廃止を迫る一大国民運動をまきおこす」ことを呼びかけたアピールを採択しました。
同訴訟は、七月二十六日、弓削達東京大学名誉教授をはじめ六人が住基ネット差し止めを求め、東京地方裁判所に提訴したもの。
集会では、ジャーナリストの斎藤貴男氏と田島泰彦上智大学教授がそれぞれ「監視社会の危機」、「違憲の住基ネット」と題して基調報告。国民一人ひとりに十一ケタの番号をふり、政府が国民の個人情報を収集し、国民を政府の監視下におく住基ネットの危険性を訴えました。
また、近未来の日本という設定で、ICチップつきの「住基カード」が普及した監視社会のありさまを学生たちがコミカルに演じ、参加者から大きな拍手を受けました。
法律学界、市民運動、労働組合など各界からのリレー発言では、民主党、社民党の国会議員もあいさつ。日本共産党の緒方靖夫参院議員のメッセージが読み上げられました。
住基ネット差し止め訴訟を支援する会、および同訴訟の原告・弁護団は、会場内で記者会見し、第二次訴訟を十月中旬をめどに提訴すると発表、「全国各地で原告になってともにたたかおう」と呼びかけました。