2002年9月2日(月)「しんぶん赤旗」
全国注視の長野県知事選挙で一日、前知事の田中康夫氏(46)が圧勝しました。県民は、知事不信任に「ノー」を示し、公開・公正、「脱ダム」、生活密着の公共事業、暮らし・福祉・教育、環境重視の県政継続を支持しました。
田中氏は「私利私欲と無縁な、包み隠し事なく、全国に勇気を与える長野県のさらなる改革を続けてまいりたいと思います。今日がその新しい一歩の時であると思っております」と決意を語りました。
![]() 早々と当選を確実にしてお茶で乾杯する田中康夫氏=1日午後8時45分、長野県朝日村 |
朝日村の屋外施設・緑のコロシアムに入った「当確」の報に、開票を見守る人たちから歓声がわき上がりました。中野市の田中なな江さん(62)は、「不信任に賛成した県議は、間違っていたと責任をとってほしい」と喜びを語りました。
ダム建設に固執した県議会多数会派が強行した知事不信任決議に、県民から「知事不信任はひどかった。共産党だけが道理を通した」「田中さんとともに県政の流れを進めたい。共産党は支えてほしい」などの声が広がりました。
知事不信任に唯一反対した日本共産党は、田中氏の支援を独自に判断し、県民とともに再選に奮闘。県民の良識と願いが、日本共産党を除く県政会(自民党、羽田系民主党)、政信会(自民党)、県民クラブ(民主党、公明党など)、社会県民連合(社民党)、一部首長、連合長野などの「反田中」大連合に勝利しました。
知事選開票結果は次の通り。 当田中 康夫46無前 八二二八九七 長谷川敬子50無新 四〇六五五九 市川 周51無新 二四二六一 中川 暢三46無新 一五二五五 羽柴 秀吉52無新 九〇六一 福井 富男77無新 二〇五八 (投票率73・78%) (選管確定)