日本共産党

2002年8月16日(金)「しんぶん赤旗」

「自主的に民族繁栄の道を」

8・15民族統一大会開く

南北朝鮮民間団体 7000万同胞に送る訴え


 【ソウル15日面川誠】韓国と北朝鮮の民間団体が初めて韓国内で開く共同行事「8・15民族統一大会」が十五日、ソウル市内のホテルで開幕しました。百十六人の北朝鮮代表と約四百人の韓国代表が参加した開幕式で、「南北共同宣言の実践」を強調する「七千万同胞に送る訴え」が発表されました。

 民間の南北統一行事は、二〇〇一年六月、八月、〇二年六月にありましたが、すべて北朝鮮で開催しました。初の韓国での開催が、当局間対話が再開された直後に実現したことにより、南北関係改善に弾みをつけると見られます。

 「訴え」は南北の代表が交代で朗読、「外部勢力に依存せずにわが民族の力を合わせて自主的に民族繁栄の道を開拓していこう」と呼びかけました。また、九月中に北朝鮮の金剛山で青年学生統一大会と女性統一大会を開催することを明らかにしました。開幕式に続き、合同芸術公演、写真展が開かれました。夜には北朝鮮芸術団が歌と踊りを公演、全国ネット局ソウル放送(SBS)が中継放送しました。

 大会は当初、市内の屋外運動場で開催する予定でしたが、保守系団体の抗議行動などのトラブルを懸念した韓国政府が、ほとんどの行事をホテルで開くことを条件に許可しました。このため、一般市民の参加は事実上、不可能な状態です。

 北朝鮮代表で注目を集めている人物は、呂鴛九・祖国統一民主主義戦線議長(74)。独立運動家として知られた故・呂運亨の二女です。呂運亨は日本の植民地支配から解放された直後、「朝鮮建国委員会」を組織しソウルを中心に活動した左派系の指導者で、一九四七年に暗殺されました。

 呂氏は十四日、ソウル到着後に市内にある呂運亨の墓所を訪れ父親のめい福を祈りました。十五日には韓国内の親せきと再会しました。

 


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