日本共産党

2002年8月13日(火)「しんぶん赤旗」

有事法制で暮らしどうなる

平和のための戦争展始まる

東京


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「平和のための戦争展」で有事法制の展示を見る参加者=11日、東京都渋谷区

 「戦争は答えじゃない!」をテーマとした東京の「二〇〇二年平和のための戦争展」。今年で二十三回目の同展は、有事法制の問題を取り上げた展示や証言のプログラムを充実させているのが注目されます。スタッフや参加者には、若い世代も目立ちます。

 渋谷区の大学生協渋谷会館で十一日、開幕した同展。会場を一歩入ると「『有事法制』=戦争のできる国づくり」の文字とイラストが目を引きます。展示の柱は有事法制と「侵略戦争と加害の実態」の二つ。有事法制の問題では、イラストも使いながら有事法制で暮らしがどう制限されるのかをわかりやすく解説しています。また、日本国内でのさまざまな有事法制反対の声を紹介するとともに、戦前の日本にどんな有事法制の仕組みがあったのか、従軍看護婦、船舶徴用、マスコミ統制、国民監視などの角度から検証しています。

 展示会場の横では、多彩な証言のプログラムが催され、十一日は、学童疎開の体験、広島での被爆体験、中国山西省での生体実験の加害体験の証言が行われました。

 航空労組連絡会から有事法制の危険性を訴える証言もあり、いずれも五〜六十人の参加者で会場が埋まりました。

 若者の紙芝居グループ「時めくり列車」による大型紙芝居「ぞう列車がやってきた」も上演され、小中学生をはじめとする参加者から拍手があがりました。都内から来た中学一年生の四人グループは、夏休みの課題「戦争と平和の新聞づくり」のために参加。証言や紙芝居を通じて「戦争の恐ろしさがよくわかりました」(飯野萌さん)、「紙芝居を見て、戦争のなかでも象を守ろうと一生懸命に生きた人がいたことに感動しました」(浅野葵さん)と感想を述べました。

 同展は十六日(金)まで、午前十時〜午後六時(最終日は午後四時)。入場無料。

 


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