2002年8月7日(水)「しんぶん赤旗」
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| 5日夜、ワシントンのリンカーン記念堂前で、広島原爆投下の時刻に黙とうする被爆者と市民たち(遠藤誠二撮影) |
【ワシントン5日遠藤誠二】六日(日本時間)の広島原爆投下の時間にあわせ、米国の首都ワシントンのリンカーン記念堂前で、訪米した被爆者を交え地元平和運動家や市民らが反核・平和集会を開きました。
広島祈念集会を主催したのは、ワシントンで平和運動を続けるヒロシマ・ナガサキ平和委員会(ジョン・スタインバック書記長)。参加者は日本時間の六日午前八時にあたる五日午後七時すぎに、原爆犠牲者に黙とうをささげ、集会後には平和を祈る灯ろうを記念堂近くの池に流しました。
林田康二さん(東京都在住)は、九歳のとき広島で被爆し、その時兄を失いました。父母の故郷である長崎に避難したところ、その長崎も原爆でやられた五十七年前の経験を参加者に話し、「平和をもとめ戦争を起こさない勇気が必要です。核兵器をなくし永遠の平和を」と訴えました。
祈念集会には、通りがかりの市民も黙とうに加わるなどの支持・共感が寄せられました。
集会でスピーチにたったワシントン在住のリック・ティングリングさん(男性、教師)は、一九六三年から三年間、米空軍兵として埼玉県入間基地に駐留した経験を紹介。
リックさんは「訪日するまで戦争で米国が日本に何をしたか分からなかった。広島、長崎で数十万規模の人を殺した米国は日本国民に謝罪すべきだ」と力をこめて主張しました。