2002年6月22日(土)「しんぶん赤旗」
【ソウル21日面川誠】韓国の大検察庁は二十一日、金大中大統領の二男・金弘業氏(53)を、複数の企業から約二十二億八千万ウオン(約二億五千万円)のわいろを受け取ったあっせん収賄容疑で逮捕しました。すでに三男も同罪容疑で逮捕・起訴されており、金政権にとって計り知れない打撃です。
金大統領は同日、大統領官邸からテレビの生中継で国民向け談話を発表し、「すべては私の至らなさと不注意のせいであり、重ねて謝罪する」とのべ、「息子たちの問題は法に任せ、私は国政に専念し、すべての任務を完遂することが国家と国民のための道だと考える」と、国民の理解を求めました。
「私は人生において数多くの困難を経験したが、これほど惨たんたることがあろうとは思いもしなかった」と語る大統領は、終始うつむいたまま談話を読み上げました。
検察の発表によると弘業氏は、不渡りを出した建設会社会長から十億ウオンの金品とともに会社再生の便宜を図るよう依頼を受けたほか、違法行為の疑いで検察の捜査を受けていた企業グループ幹部から依頼で捜査に手加減を加えるよう検察に圧力を加え七億五千万ウオンの金品を受け取った、などの容疑を受けています。