日本共産党

2002年6月19日(水)「しんぶん赤旗」

米の戦争に教え子を送らぬ

有事法制阻止へ元教職員が「会」

東京・西多摩


 東京都の青梅市やあきる野市など西多摩地区の元教職員五人が呼びかけ「教え子を再び戦場に送らない、西多摩・青梅元教職員の会」(西川昇会長)を結成し有事法制反対にとりくんでいます。五月二十二日の結成以降、これまでに約三十人の元教職員が賛同しています。

 呼びかけ文では、戦争中、ある教育者が詠んだ「送らじな この身裂くとも 教え子を 理(ことわり)もなき いくさの庭に」の歌を紹介。戦後、長い間「教え子を再び戦場に送るな」を合言葉に奮闘してきた元教職員に有事法制反対の行動を呼びかけています。

 賛同した元教職員らの思いが寄せられています。「戦争放棄、恒久平和の日本国憲法を投げ捨てる政府のデタラメは許せません。かわいい子どもたちに平和を」(元増戸中教員・西川冨美子さん)、「戦死した父の遺骨を受け取ったとき悲しさと寂しさで胸がいっぱいでした。教え子達が決して戦場に送られないように、また多くの家族達が私と同じ悲しい体験をしないように、有事法制阻止に全力を尽くします」(元大久野小教員・宇野三郎さん)、「又日本が加害者になる戦争する国に…自分がいくら拒否しても加担させられていく。子ども達が奪われる…そんなことには絶対させられません」(元檜原小、増戸小教員・酒枝公子さん)

 「会」はJR青梅線河辺駅頭で十日夕、有事法制反対の宣伝・署名にとりくみ、約一時間で約二百枚のビラを配布。十五人の署名が集まりました。ビラには「アメリカの戦争に協力する有事三法案ストップ、もうだまされません」を見出しに、元教職員らの思いをのせました。

 宣伝では、十人の元教職員が交代でハンドマイクをにぎり訴えました。「青梅二小にいた元教員の勝又です」と切りだし、戦争中の体験や有事法制の危険な中身を訴えると「私、教え子でした」と足をとめ署名に応じる女性も。「戦争はイヤだ」「自由がいい」と言いながらビラを受け取る青年の姿もありました。

 西川会長は「今後、運動を継続して、現職の教員にも輪を広げていきたい。平和教育の力になれば」と語ります。

 


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